DCS 3.0 の検索に失敗した場合、ログに出力されるエラーメッセージとその主な原因については、下表をご確認ください。
ログに出力されたエラーメッセージ | 考えられる主な原因 |
応答なし(ファイルを対象コンピュータに配信できません。配信失敗の原因は特定できません。) | |
応答なし(リモートはリストされていません。) | |
応答なし(対象コンピュータのアカウントが見つかりません。アカウント管理ツールを使用して対象コンピュータのアカウントを作成し、再度実行してください。) | |
応答なし(対象コンピュータが存在しないか、動作していません。コンピュータが存在する場合は、電源をオンにして再度実行してください。存在しない場合は、リストから該当のコンピュータアカウントを削除し、再度実行してください。) | |
応答なし(対象コンピュータにアクセスできません。初期設定の共有フォルダが使用不可能です。対象コンピュータの初期設定の共有フォルダを有効にして再度実行してください。) | |
応答なし(アクセスが拒否されました。) | |
応答なし(対象コンピュータにアクセスできません。接続がタイムアウトしました。クライアントのファイアウォール製品による介入がなく、サーバ/クライアント間の接続が正常であることを確認し、再度実行してください。) | |
応答なし(クライアントにログオンできません。クライアントコンピュータで空白のパスワードが許可されていないか、ログオン時刻が制限されているか、またはポリシーによる制限が適用されている可能性があります。クライアントのログオンポリシーを確認し、テクニカルサポートに問い合わせてください。) | |
応答なし(対象コンピュータにログオンできません。ユーザIDとパスワードを確認して再度実行してください。) | Windows XP で「簡易ファイルの共有」を有効にしている |
■ 対処方法
ping [コンピュータ名]
"Unknown host"エラーが発生した場合、クライアントの名前解決ができていません。
DNSの設定を確認するか、DCSサーバのhostsファイルへ対象クライアントを手動で登録してください。
• リモートから配信できないOS
DCSサーバから検索を実行可能なクライアントは、下記OSに限ります。
o Windows NT Server/Workstation 4.0
o Windows 2000 Professional/Server/Advanced Server
o Windows XP Professional
o Windows Server 2003 Standard/Enterprise Edition
上記以外の Windows クライアントでDCSを実行する場合、クライアントからクリーンナップ手動ツールを実行します。
詳しくは、オンラインヘルプの[検索の実行]-[クリーンナップ手動ツールの使用]を参照してください。
クライアントコンピュータのコントロールパネルから[管理ツール]→[サービス]の順にWクリックして(Windows XP の場合、コントロールパネルをクラシック表示に切り替えると表示されます)上記2点のサービスを「開始」状態にします。
上記2点のサービスが開始状態であるのにエラーが発生する場合、念のためにサービスを再起動してください。
• アカウント管理ツールに対象クライアントの管理者アカウントが登録されていないかまたは登録されたアカウント/パスワードが無効
検索を実行するには、あらかじめ対象クライアントの管理者アカウントを登録しておく必要があります。
詳しくは、オンラインヘルプの[はじめに]-[アカウント管理ツールの使用]をご確認ください。
• ファイアウォールでファイル共有プロトコルがブロックされている
対象クライアントが Windows XP Service Pack 2 で Windows ファイアウォールが有効になっている場合、Windows ファイアウォールの例外設定を行う必要があります。
[Windows ファイアウォールの例外設定登録方法]
1. コントロールパネルの[Windows ファイアウォール]をWクリックします。(カテゴリの表示になっている場合、[セキュリティセンター]→[Windows ファイアウォール]を選択します)
2. [例外]タブをクリックし、「ファイルとプリンタの共有」にチェックを入れ、[OK]をクリックします。
その他のクライアントの場合、ファイアウォール等によってTCP139およびTCP445がブロックされていないかご確認ください。
• 管理共有が無効になっている
コマンドプロンプトから以下のコマンドを入力します。
net share
共有名に"x$"(xはOSのインストールドライブ。通常は"C")およびIPC$が存在するか確認します。
• 管理者権限の無いアカウントが登録されている
検索の実行には、Domain Admins(ドメインの場合)またはローカルAdministrators(コンピュータの場合)グループに所属している管理者アカウントおよびパスワードがアカウント管理ツールへ登録されている必要があります。
登録されたユーザが管理者権限を持つアカウントであるかどうかご確認ください。
• 管理共有を移動した場合
複数のドライブが存在するコンピュータで管理共有を移動した場合(例えば、C$を無効にしてD$を有効にした場合)、「アクセスが拒否されました」のエラーが出力されます。この場合、対象クライアントの"Server"サービスを再起動してください。
サービス再起動の方法については、「サービスが起動していない」項目をご確認ください。
• ファイアウォールでTCP20333~20337がブロックされている
クライアントが検索結果をサーバへ通知する際、TCP20333~20337(サーバ側。クライアント側はランダムポート)を使用します。
ファイアウォール等によってTCP20333~20337ポートがブロックされていないかご確認ください。
• Windows 2003 / XPで空白のパスワードを登録している
検索を実行する対象クライアントが Windows Server 2003 / XPの場合、初期設定のセキュリティポリシーによって空白のパスワードではログインできないため、空白のパスワードを設定したアカウントでは検索を実行できません。
空白のパスワードでのリモートログインを許可したい場合は、以下の手順に従って設定を変更します。
(空白のパスワードでのリモートログインを実現した場合、セキュリティ上のリスクを伴います。空白のパスワードは使用しない事を推奨します。)
1. コントロールパネルから[管理ツール]-[ローカルセキュリティポリシー]を選択(またはそれぞれWクリック)します。
2. 左側のツリーから[セキュリティの設定]-[ローカルポリシー]-[セキュリティオプション]を選択します。
3. 「アカウント:ローカルアカウントの空のパスワードの使用をコンソールログオンのみに制限する」をWクリックします。
4. 「無効」を選択し、[OK]をクリックします。
それ以外でも、登録されたアカウントがログイン可能な時間外に検索を実行したり、パスワードの条件が満たされていない場合などに同様のエラーが発生します。登録されたアカウントに関するポリシーを確認してください。
• Windows XP の「簡易ファイルの共有」が有効になっている
クライアントが Windows XP の場合、検索の実行には「簡易ファイルの共有」を無効にする必要があります。
[簡易ファイルの共有を無効にする手順]
1. [スタート]メニューを右クリックし、[エクスプローラ]を選択します。
2. [ツール]→[フォルダオプション]を選択します。
3. [表示]タブをクリックし、「簡易ファイルの共有を使用する(推奨)」のチェックを外し、[OK]をクリックします。
• "temp"ディレクトリが暗号化されている
DCSコンポーネントは、OSがインストールされているドライブ(通常はC:¥)直下の"temp"ディレクトリに格納されます。このディレクトリが暗号化されている場合は配信できません。
["temp"ディレクトリの暗号化を解除する手順]
1. Windows エクスプローラから、"temp"ディレクトリを右クリックし、[プロパティ]を選択します。
2. [全般]タブにある[詳細設定]をクリックします。
3. [属性の詳細]ウインドウ内にある「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する(E)」のチェックを外して[OK]をクリックします。
4. [OK]をクリックします。
Windows XP では、ネットワークアクセスに関するローカルセキュリティ設定が初期設定で「Guestのみ」になっています。
この状態では管理者権限でリモートログイン出来ないため、検索に失敗します。
次の手順に従ってローカルセキュリティ設定を変更してください。
1. コントロールパネルから[管理ツール]-[ローカルセキュリティポリシー]を選択(またはそれぞれWクリック)します。
2. 左側のツリーから[セキュリティの設定]-[ローカルポリシー]-[セキュリティオプション]を選択します。
3. 「ネットワークアクセス:ローカルアカウントの共有とセキュリティモデル」をWクリックします。
4. 「Guestのみ – ローカルユーザーがGuestとして認証する」を「クラシック – ローカルユーザーがローカルユーザーとして認証する」に変更し、[OK]をクリックします。