ServerProtectはファイルサーバ用のウイルス対策製品です。サーバのローカルディスクドライブ上に存在する「ファイル」に対してウイルス検索を実行することができます。 しかし、ServerProtectはメールサーバに対して正しくウイルス対策を行なうことができません。 理由は以下のとおりです。
- メールサーバの仕様によっては、メールデータをローカルディスクドライブ上に「ファイル」として保存しません。(パケットを中継するのみ)
この場合はServerProtectがウイルスを検知することができません。ServerProtectのリアルタイム検索機能は、ローカルディスクドライブに対するファイルI/O(ファイルデータの入出力)を監視してウイルスチェックを実行しているからです。 - メールサーバの仕様によってはメールデータを特殊な形式にエンコードすることがあります。このような場合はServerProtectはウイルスパターンファイルを用いて検索対象ファイル内に含まれるコードを正しく照合することができなくなります。そのためServerProtectが誤ってウイルスを検出してしまう可能性もあります。
- ウイルス検出時にServerProtectは検出ファイルに対して「隔離」 や 「削除」 といった処理を行なうため、対象ファイルが元の場所に存在しなくなることがあります。これがメールサーバにとって予期せぬ動作となりメールサーバのプログラムに誤動作を引き起こす場合があります。
- 上記3)の逆の問題として、メールサーバ上のファイルが各クライアントに送信後に削除されることで、ServerProtectがウイルスを検出しても対象ファイルがすでに削除されていて「隔離」や「削除」の検出処理を行なうことができないことがあります。このような場合にServerProtectは「駆除エラー」「隔離失敗」「削除失敗」と記録してしまいます。
上記理由より、ServerProtectとメールサーバを同居させる場合、メールサーバの作業領域を「検索除外」としてウイルス検索の対象から外した設定を行なうことを推奨しています。検索除外の設定方法はダウンロードセンターの各製品ページにございますクイックスタートガイド(ServerProtect for Linux以外の製品を対象)、管理者ガイド(ServerProtect for Linuxを対象)を参照ください。
メールサーバに対するウイルス対策には弊社の「InterScan」製品を是非ご利用ください。メールサーバ用にウイルス対策製品を導入しない場合には、弊社の「ウイルスバスター」製品にてクライアント側でのメールのウイルス検索を実施してください。