配信の仕組み
- まず、Apex Central が保持しているコンポーネントと配信対象製品が保持しているコンポーネントのバージョンを比較します。
- 配信対象製品のコンポーネントで、1つでも Apex Central が保持するものより古いものが存在すれば、配信コマンドを送信します。配信コマンドの内容には、Apex Central が保持しているコンポーネントのバージョンおよびダウンロードURLが含まれています。
- 配信コマンドを受信した製品は、配信コマンドに含まれているURLからダウンロードを実行します。
[ Apex Central の場合]
https://<Apex Central>:<port>/TvcsDownload/activeupdate/
上記の<Apex Central>:<port>の値は、Apex Central のインストールディレクトリ直下にあるSystemConfiguration.xmlファイルに記載されています。
<Apex Central>の値:<P Name=”m_strWebServer_HostName” Value=”<Apex Central>”>
<port>の値:<P Name=”m_uiWebServer_Port“ Value=”<port>”>
差分アップデートの仕組み
ウイルスパターンファイルを始めとした、パターンファイルコンポーネントの一部では、差分アップデートに対応しています。ウイルスパターンファイルの例では、14世代前までのパターンを保持している管理下の製品が差分アップデート可能です。
2014年3月時点で、平均的なウイルスパターンファイルのサイズは以下の通りです。
フルパターンファイル:約23MB前後
差分パターンファイル:約4KB~100KB
ServerProtect インフォメーションサーバは Apex Central から常にフルパターンファイルおよび14世代分の差分パターンファイルの全てをダウンロードします。2014年3月時点でのこれらのファイルの平均的な合計サイズは約27MBになります。
ServerProtect for Windowsでは、以下のように配信を実行します。
[Apex Central] - [ServerProtectインフォメーションサーバ] - [ServerProtect一般サーバ(スキャンサーバ)]
インフォメーションサーバは複数の一般サーバのアップデート元となります。
配下の一般サーバがどの世代のパターンファイルを保持している場合でもアップデート可能にするため、インフォメーションサーバは常に Apex Central からフルパターンファイルおよび全ての差分パターンファイルをダウンロードします。
Apex One サーバが保持しているパターンファイルが Apex Central が保持しているパターンよりも14世代前以内であれば差分アップデートを行います。
ただし、Apex One エージェントへ配信する目的で全ての差分パターンファイルを Apex Central からダウンロードします。2014年3月時点でのこれらのファイルの平均的な合計サイズは約5MBになります。
配信コマンドに関する注意事項
Apex Central が送信する配信コマンドには、配信コンポーネントのカテゴリの他、配信コマンドが実行される直前にアップデートされた個々のコンポーネント名およびバージョン情報が含まれています。(「新しいコンポーネントが利用可能になったとき」のチェックが外れている状態で、どのコンポーネントもアップデートされず、配信のみが実行された場合、アップデート時に選択された全てのコンポーネントが配信コマンドに含まれます。)
ただし、その配信コマンドを受信した際に何をダウンロードするかは管理下の製品やバージョンによって異なります。
例えば、Apex Central でウイルスパターンファイルのみがアップデートされ、それと同時に配信計画に基づいて管理下製品へパターンファイルの配信コマンドが送信された場合、その配信コマンドを受信した製品側では、その製品が Apex Central からアップデート可能な全てのパターンファイル/テンプレートをダウンロードする可能性があります。
特定のコンポーネントを Apex Central がアップデートしても自動配信させたくない場合、同一カテゴリ内の全てのコンポーネントで自動配信を無効にしなければ予期せぬタイミングで配信されてしまう可能性があります。
特定のエンティティやグループのみ、特定のコンポーネントを自動配信させたくない場合、そのコンポーネントの予約ダウンロード設定だけではなく、同一カテゴリ内の全てのコンポーネントの予約ダウンロード設定で指定されている配信計画の内容を確認してください。