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Apex One サーバに同梱されているツールを使用して、ドメインごとに異なる予約アップデートスケジュールを設定することができます。
 
 

手順

 
設定手順は次のとおりです。
 
  1. 以下2つのファイルのコピーを PCCSRV フォルダ直下へコピーします。
     
     

    <Apex One サーバ インストールフォルダ>\PCCSRV\Admin\Utility\DomainScheduledUpdate
    ・DomainSetting.ini
    ・dsu_convert.exe

    【コピー先フォルダ】
    <Apex One サーバ インストールフォルダ>\PCCSRV\


    ※初期設定のインストールフォルダのファイルパスは以下のとおりです。
     
    ・新規インストールの場合
        32 bit OS : C:\Program Files\Trend Micro\Apex One
        64 bit OS : C:\Program Files (x86)\Trend Micro\Apex One

    ・ウイルスバスター Corp. からのバージョンアップの場合
        32 bit OS : C:\Program Files\Trend Micro\OfficeScan
        64 bit OS : C:\Program Files (x86)\Trend Micro\OfficeScan
     
     
  2. コピーした DomainSetting.ini をテキストフォルダで開き、ドメインごとの予約アップデートの設定を作成します。
     
     
  3. コマンドプロンプトを右クリックして「管理者として実行」し、<Apex One サーバ インストールフォルダ>\PCCSRV\ に移動して次のコマンドを実行します。

     >dsu_convert.exe DomainSetting.ini

    1312934-001.jpg


    このコマンド実行により、DomainSetting.ini 設定が変換され、
    <Apex One サーバ インストールフォルダ>\PCCSRV\ofcscan.ini 内に書き込まれます。
     
    次のように、すべての結果が「Done.」であれば ofcscan.ini に正しく設定が反映されています。
     
    1312934-002.jpg 

    設定値が正しくない場合、次のような結果(一例)が表示されます。
     

     
    この場合、ofcscan.ini へ設定は反映されていません。
    値を設定し直したうえで再度コマンドを実行する必要があります。
     
     
  4. 設定を反映させるため、Web コンソール上より下記をクリックします。
     
    [エージェント]→[グローバルエージェント設定]→[保存]

    screen 3.png 
     
  5. 予約アップデートが有効になっていない場合は、次の設定を保存します。
     
    各ドメイン・エージェントの [設定] → [権限とその他の設定] → [その他の設定]
    → 「予約アップデートの有効化」にチェックを入れる → [保存]
 1312934-003.jpg
 
次の項目で設定したアップデート時刻などの設定は、本ツールによる設定で上書きされます。 

[アップデート] → [エージェント] → [自動アップデート]


ツールの設定を配信した後に、Webコンソール上で自動アップデート設定を保存しても、ツールの設定は上書きされません。常にツールによる設定が優先されます。
 
ツールによる設定の対象外となっているドメイン配下のエージェントは、Webコンソール上の自動アップデートの設定項目で設定した予約アップデート時刻が適用されます。
 
 
 
以下、DomainSetting.ini 内の各パラメータの説明です。
 

ScheduleUpdateInterval

 
分間隔でアップデートを行う場合、5, 10, 15, 30, 45 のいずれかの数値を設定します。
数時間間隔でアップデートを行う場合は、(1から23) x 60 の数値を設定します。
 
例)
2 時間間隔の場合は 120
毎日アップデートを行う場合は 1440
毎週アップデートを行う場合は 10080
 
 

ScheduleUpdateStartWeekday

 
アップデート間隔を毎週 (ScheduleUpdateInterval=10080) に設定した場合にのみ
有効なパラメータです。
 
予約アップデートを行う曜日を指定します。
1は月曜日、2は火曜日と続き、7が日曜日を表します。
 
 

ScheduleUpdateStartHour

 
アップデート間隔が毎日 (ScheduleUpdateInterval=1440)、または、
毎週 (ScheduleUpdateInterval=10080) の場合にのみ有効なパラメータです。
 
そうでない場合はこのパラメータは無視されます。
ここでは、予約アップデートが開始する時間を設定します。
設定値の範囲は、0 から 23 までです。
 
 

ScheduleUpdateStartMin

 
アップデート間隔が毎日 (ScheduleUpdateInterval=1440)、または、
毎週 (ScheduleUpdateInterval=10080) の場合にのみ有効なパラメータです。
 
そうでない場合はこのパラメータは無視されます。
ここでは、予約アップデートが開始する分を設定します。
設定値の範囲は、0 から 59 までです。

 

ScheduleUpdateCompletePeriod

 
アップデート間隔が毎日 (ScheduleUpdateInterval=1440)、または、
毎週 (ScheduleUpdateInterval=10080) の場合にのみ有効なパラメータです。
 
予約アップデートが、設定した時刻から何分以内に実行されるかを決めます。
何分以内に実行されるかはランダムに決まります。
 
ドメイン内のエージェントが同時刻にアップデートを実行しないようにするための負荷分散の設定です。
 
(1 ~ 23) x 60 の数値を設定します。
 
 

ScheduledUpdateEnableUpdateConfigurationsOnlyOncePerDay

 
※ 現在の仕様では 1 はご利用いただけず、0 のみ利用可能です。
 
Apex One エージェントが予約アップデート実行時に、
Apex One サーバと設定の同期を行うかどうかを決めるパラメータです。
 
値が1の場合:
Apex One エージェントは予約アップデートの実行時に
Apex One サーバから設定情報を1日に1回のみ取得しそれ以降は設定の取得を行いません。
 
値が0の場合:
Apex One エージェントは予約アップデートの実行時に
Apex One サーバから設定情報を常に取得します。

 
設定例を次のとおり紹介します。次のような階層ドメイン構造が存在すると仮定します。
 


[A]         // ドメイン A 配下のエージェントに適用される設定です
ScheduleUpdateInterval=120        // 2 時間おきに予約アップデートを行います
ScheduleUpdateStartWeekday=1     // この設定は無視されます
ScheduleUpdateStartHour=10        // この設定は無視されます
ScheduleUpdateStartMin=15        // この設定は無視されます
ScheduleUpdateCompletePeriod=60        // この設定は無視されます
ScheduledUpdateEnableUpdateConfigurationsOnlyOncePerDay=0       
 // アップデートと同時にエージェント設定も取得します
 
 
[B]       // ドメイン B 配下のエージェントに適用される設定です
ScheduleUpdateInterval=10080       // 毎週予約アップデートを行います
ScheduleUpdateStartWeekday=1        // 月曜日
ScheduleUpdateStartHour=14       // 14 時
ScheduleUpdateStartMin=30       // 30 分
ScheduleUpdateCompletePeriod=120       
 // 設定時刻から 2 時間以内に予約アップデートが実行されます
ScheduledUpdateEnableUpdateConfigurationsOnlyOncePerDay=0        
  // アップデートと同時にエージェント設定も取得します
 
 
[C\C1\C12]       // 階層ドメイン C\C1\C12 配下のエージェントに適用される設定です
ScheduleUpdateInterval=10080
ScheduleUpdateStartWeekday=1
ScheduleUpdateStartHour=14
ScheduleUpdateStartMin=30
ScheduleUpdateCompletePeriod=120
ScheduledUpdateEnableUpdateConfigurationsOnlyOncePerDay=0
 
 
[C]       // ドメイン C、C\C1  配下のエージェントに適用される設定です
ScheduleUpdateInterval=120
ScheduleUpdateStartWeekday=1
ScheduleUpdateStartHour=14
ScheduleUpdateStartMin=30
ScheduleUpdateCompletePeriod=120
ScheduledUpdateEnableUpdateConfigurationsOnlyOncePerDay=0

 
 
階層ドメインの場合、子ドメインは親ドメインの DomainSetting.ini の設定を引き継ぎます。
(子ドメインの設定が別途定義されている場合を除く)
 
 
上記の例の場合、[C] での設定は、ドメイン C およびドメイン C\C1 配下のエージェントに適用されます。
 
ドメイン C\C1\C2 については、 [C\C1\C2] セクションで定義されている設定が反映されます。
 
 

更新履歴

 
 2013/07/31
・ScheduledUpdateEnableUpdateConfigurationsOnlyOncePerDay の値には、0しか設定できないことを追記いたしました。
・ScheduledUpdateEnableUpdateConfigurationsOnlyOncePerDay に1と0を指定された場合の動作説明を修正しました。