IMSVA における主なログのローテートと削除について説明します。
主要サービスのログ
IMSVA のログディレクトリは /opt/trend/imss/log となり、検索サービス (log.imss) やポリシーサービス (imssps) などの主要サービスのログはこのディレクトリに保存されています。
そうしたログは、検索サービスであれば log.imss.yyyymmdd.nnnn の形式で生成され、日付およびファイルサイズでローテートされます。
■ 日付によるローテート
0時に日付が変わるか、新しいログメッセージが出力されるタイミングで以下のような新しいログファイルが生成されます。
例:
log.imss.20140301.0001 (2014/3/1)
log.imss.20140302.0001 (2014/3/2)
...
imssps.20140301.0001 (2014/3/1)
imssps.20140302.0001 (2014/3/2)
...
■ サイズによるローテート
1日にログファイルが 50 MB 以上書き込まれると、ログはローテートされ、末尾のカウント数がひとつずつ引き上げられます。
例:
log.imss.20140301.0001
log.imss.20140301.0002 (1回目のローテートにより作成されたファイル)
log.imss.20140301.0003 (2回目のローテートにより作成されたファイル)
...
この 50 MB の初期設定値は、imss.ini の [general] セクションにあるパラメータ「log_individual_split_when_size」の値を変更することで変更することが可能です (下記設定例では 20 MB に設定しています)。
/opt/trend/imss/config/imss.ini:
[general]
log_individual_split_when_size=20
※ 設定値を 0 に設定することでサイズによるローテートを抑止できますが、ファイルサイズが 2 GB を超えた場合にサービスが停止する可能性がありますので、ご注意ください。
設定変更後、以下のコマンドで各サービスを順に再起動してください。
# /opt/trend/imss/script/S99MANAGER restart
# /opt/trend/imss/script/S99POLICY restart
# /opt/trend/imss/script/S99IMSS restart
■ ログの削除
ログファイルの削除は日数およびサイズで行われます。管理コンソールの ログ > ログの設定 において、それぞれ設定項目が用意されています。
ログファイルを保存する日数: 90 日
サービス別ログのファイルの最大サイズ: 2000 MB
※ 上記の値は初期設定値です。項目のチェックを外すことでログの削除を抑止できますが、ディスクの空き容量には十分ご注意ください。
「ログファイルを保存する日数」では、設定された日数経過後、古いログから削除されます。
「サービス別ログのファイルの最大サイズ」では、例えば検索サービスであれば、ログファイルのプリフィックス (log.imss) が同じファイルの合計サイズが設定値を超えた場合、古いログから削除されます。
IPプロファイラのログ
IPプロファイラのログファイルとなる foxproxy-general.nnnn-mm.dd.yyyy は、/opt/trend/ipprofiler/logs に保存され、日付およびファイルサイズでローテートされます。
■ 日付によるローテート
0時に日付が変わるタイミングで以下のような新しいログファイルが生成されます。
例:
foxproxy-general.0000-03.01.2014 (2014/3/1)
foxproxy-general.0000-03.02.2014 (2014/3/2)
...
■ サイズによるローテート
1日にログファイルが 20 MB 以上書き込まれると、ログはローテートされ、末尾のカウント数がひとつずつ引き上げられます。
例:
foxproxy-general.0000-03.01.2014
foxproxy-general.0001-03.01.2014 (1回目のローテートにより作成されたファイル)
foxproxy-general.0002-03.01.2014 (2回目のローテートにより作成されたファイル)
...
この 20 MB の初期設定値は、foxproxy.ini の [logs] セクションにあるパラメータ「slice_size」の値を変更することで、任意のサイズに変更することが可能です (下記設定例では 50 MB に設定しています)。
/opt/trend/ipprofiler/config/foxproxy.ini:
[logs]
...
slice_size=50M
※ 設定値を 0 に設定することでサイズによるローテートを抑止できます。
設定変更後、以下のコマンドでIPプロファイラのサービスを再起動します。
# /opt/trend/ipprofiler/script/foxproxyd restart
■ ログの削除
IPプロファイラのログファイルは、初期設定では7日経過後、古いファイルから削除されます。
この初期設定の動作を変更するには、同設定ファイル foxproxy.ini の [logs] セクションにある以下の各パラメータを任意に変更します。
/opt/trend/ipprofiler/config/foxproxy.ini:
[logs]
...
# turn on/off log purge
log_purge=1
# log_purge_num=7 and log_purge_unit=0 means to purge whatever logs older than 7 days
log_purge_num=7
# 0: days
# 1: weeks
# 2: months
log_purge_unit=0
ログ削除の機能自体を無効にするには、パラメータ「log_purge」の値を 0 に設定します。
ログの保存期間を例えば3ヶ月に設定するには、パラメータ「log_purge_num」を 3、「log_purge_unit」を 2 に設定します。
TmuDump.txt
ActiveUpdate の動作を記録するログファイル TmuDump.txt は、ローテートされませんが、初期設定で 5 MB を超えた時点で現行のファイルはいったん削除され、新しいファイルが生成されます。
初期設定値を変更する場合、設定ファイル aucfg.ini に以下のようにパラメータ「log_size」を追加します。
/opt/trend/imss/lib/aucfg.ini:
[debug]
...
log_size=20
※ 上記設定例は 20 MB に設定する場合です
※ サービスの再起動は必要ありません
MsgTracing.log
Message Tracing (メッセージ追跡) サービスのログファイルとなる MsgTracing.log は、サイズでローテートされます。初期設定では、ファイルサイズが 80 MB を超えるとローテートされ、古いファイルにはサフィックスとして数字が追加されます。また、ローテートされたファイルは以下のように5世代まで保存されます。
Message Tracing
MsgTracing.log.1
MsgTracing.log.2
MsgTracing.log.3
MsgTracing.log.4
MsgTracing.log.5
設定ファイル MsgTracing.conf の [handler_logfile] セクションにある記述を以下のように変更することで、例えばファイルサイズを 50 MB、10世代まで保存するように変更することが可能です。
/opt/trend/imss/config/MsgTracing.conf:
...
[handler_logfile]
...
#args=('/opt/trend/imss/log/MsgTracing.log', 'a', 83886080, 5)
args=('/opt/trend/imss/log/MsgTracing.log', 'a', 52428800, 10)
その他のログファイル
次のログファイルはサイズでローテートされます。初期設定では、ファイルサイズが 50 MB を超えるとローテートされ、古いファイルには trace.log.1, trace.log.2 のようにサフィックスとして数字が追加され、3世代まで保存されます。
debugFile.txt
catalina.out
apache_log
mod_jk.log
trace.log
mod_jk_widget.log
widget_log
ICRCHdler.log
例えばローテートされるファイルサイズを 20 MB、保存される世代数を 5 に変更するのであれば、設定ファイル imss.ini に [log] セクションを追加し、「misc_file_rotate_by_size」ないし「misc_file_rotate_num」のパラメータを追加します。
/opt/trend/ipprofiler/config/foxproxy.ini:
[log]
misc_file_rotate_by_size = 20
misc_file_rotate_num = 3
設定変更後、以下のコマンドで Manager サービスを再起動します。
# /opt/trend/imss/script/S99MANAGER restart
※※ ICRCHdler.log は、初期値のローテートされるファイルサイズは 50MB、保存される世代数が 5 です。これを変更する場合は、次のファイルで設定を編集します。
/opt/trend/imss/bin/log.ini
LogFileSize = 50
LogFileRotateNum = 5
LogFileRotateNum = 5
設定変更後、以下のコマンドで Manager サービスを再起動します。
# /opt/trend/imss/script/S99MANAGER restart
# /opt/trend/imss/script/S99MANAGER restart
その他のログファイル (ローテート設定変更不可)
次のログファイルは、ローテートされるファイルサイズは 10MB、保存される世代数は 5 で固定されています。
これを変更することはできません。
cache_server.ldapcache.local
source_forest
source_domain.${domain}
sync_manager
source_forest
source_domain.${domain}
sync_manager
メールログ (maillog)
IMSVA では Postfix が MTA としてメッセージの受信や配送を行います。Postfix のメールログ /var/log/maillog は OS のログローテート設定 (/etc/logrotate.conf) にしたがってローテートされます。
初期設定では、次のように週ごと、ないし 10 MB(IMSVA9.1 Patch2以降は20MB) ごとにローテートされ、4世代まで保存されます。
maillog
maillog.1
maillog.2
maillog.3
maillog.4
メッセージ量が多ければ、それだけ短期間にログがローテート、削除される可能性があります。必要に応じて以下のように任意に /etc/logrotate.conf の値を変更してください。
/etc/logrotate.conf:
# see "man logrotate" for details
# rotate log files weekly
weekly
# keep 4 weeks worth of backlogs
rotate 20
...
/var/log/maillog{
size 20480k
postrotate
/usr/bin/killall -HUP syslogd
endscript
}
※ maillog のファイル名を変更したり、圧縮しないでください
※ 上記設定例では週、あるいは 20 MB ごとにローテートし、20世代までファイルを保持します。