原因
- 差分ファイル生成機能
初期設定で有効化されている差分ファイル生成機能によって、差分ファイルをダウンロードするためのネットワークトラフィックが削減できる反面、差分ファイル生成プロセスによってダウンロード全体の時間がかかります。
- コマンド追跡のタイムアウト
初期設定では、コマンド追跡ログに関して2時間(120分)進捗の変化が無ければタイムアウトとして記録されます
しかし、表示上では「タイムアウト」となっている状況下でも、[運用管理]-[設定]-[通信タイムアウトの設定]画面の「コマンドのタイムアウト設定」で定義された時間(初期設定では24時間)が訪れるまで、内部的には該当コマンドの進捗を受け付けています。
[予約ダウンロードもしくは手動ダウンロードが実行中です。]
タイムアウトのスタータスは、内部的に処理中と同様となりますので、新たに手動ダウンロードを実施いただいても、ダウンロード処理が開始できません。
対処方法
対処 1 タイムアウトの設定を変更する
- "Trend Micro Apex Central" または "Trend Micro Control Manager"サービスを停止します。
- コマンドプロンプトを開き、cdコマンドで Apex Central/Control Manager のインストールフォルダ(初期設定ではC:\Program Files\Trend Micro\Control Manager)に移動します。
64ビット環境では、初期設定のインストールフォルダは "C:\Program Files (x86)\Trend Micro\Control Manager" になります。
- 以下のコマンドを実行します。
> XMLModify.exe m_iCommandTrackingTimeOutMinute 300 SystemConfiguration.xml
Update XML succeeded! [m_iCommandTrackingTimeOutMinute = '300']
上記は、初期設定の120分(2時間)から300分(5時間)に変更する場合の例です。ダウンロードが完了するまでの時間を考慮して、「コマンドのタイムアウト設定」で定義された時間の範囲内で設定します。
- "Trend Micro Apex Central" または "Trend Micro Control Manager"サービスを開始します。
ダウンロード処理の実行中にサービスを停止すると、ダウンロード処理は中断され、サービス開始後も自動的には再開されません。
対処 2 ダウンロード対象を細分化する
ウイルスバスター コーポレートエディションでは、検索のタイプを従来型とスマートスキャン型の2種類から選択できます。
管理下の全てのウイルスバスター コーポレートエディションで従来型のみをご利用の場合(もしくは、ウイルスバスター コーポレートエディションを管理していない場合)、スマートスキャン関連のパターンをダウンロードする必要がありません。
スマートスキャン関連のパターンをダウンロード対象から外す事によって、ダウンロードプロセス全体の時間を大幅に短縮できます。
対処 3 差分パターンの生成機能を無効化する
以下の2種類のコンポーネントは、ActiveUpdateサーバ上での更新頻度が非常に高い上に、差分パターンのファイルサイズおよび数が多めとなっております。
上記の設定を実施する事により、Apex Central/Control Managerは全てのパターンファイルに関してActiveUpdateサーバ上の完全なパターンファイルおよび全ての差分ファイルをダウンロードします。
特にインターネット回線が従量制の契約になっている場合、必要外にこれらのコンポーネントをダウンロードしないようにご注意ください。