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Deep Security Manager (DSM) の仕様上、タスクは対象コンピュータ1台毎開始され、その間にハートビートやステータスの変更等、エージェントからの通信が発生した場合には、そちらの処理が優先されます。
なお、同時に実行可能な処理数に関しましてはこちらを参照ください。
そのため、予約された時間で一斉に全台の不正プログラム検索を開始する事はできません。
しかし、管理下のコンピュータの台数が多く、それに比例してエージェントからの通信も頻繁に発生するような環境では、全台の不正プログラム検索が開始されるまで数時間のタイムラグが発生する可能性もあります。
そのような極度のタイムラグを許容できない場合、パフォーマンスプロファイルの編集によってタイムラグを短縮する事は可能です。

パフォーマンスプロファイルの編集方法

  1. [DSMインストールフォルダ]/installfiles/nonssa.pp ファイルを任意のフォルダへコピーし、任意のファイル名(拡張子は*.pp)に変更します。
    DSMの初期設定のインストールフォルダ:
    Windows : C:\Program Files\Trend Micro\Deep Security Manager
    Linux : /opt/dsm
  2. *.ppファイルをメモ帳やvi等のテキストエディタで開き、以下のパラメータを編集します。

    パラメータ初期値推奨最大値
    JOBWEIGHTMAX_CONSTANT.CPU506000
    JOBWEIGHTMAX_CONSTANT.DB1004000
    JOBWEIGHTMAX_CONSTANT.NETWORK1004000
    JOBWEIGHTMAX_NUMCORE_FACTOR.CPU25100
    JOBWEIGHTMAX_NUMCORE_FACTOR.DB0100
    JOBWEIGHTMAX_NUMCORE_FACTOR.NETWORK0100
    MAXACTIVE_MANAGERINITIATED_CONSTANT1001000
  • 上述の各値は、同時処理可能な最大タスク数を算出するためのベースとなる数値に過ぎず、数値そのものがCPU使用率やクロック数等を示すものではありません。
  • 大まかな計算式としては、[JOBWEIGHTMAX_CONSTANT.*]+([JOBWEIGHTMAX_NUMCORE_FACTOR.*]×[CPUコア数])となりますので、DSMが仮想マシン上で稼働している場合、仮想マシンのCPUコア数を増加する事によって同時処理可能な最大タスク数が増加します。
  • MAXACTIVE_MANAGERINITIATED_CONSTANT値は、処理待ちキューに登録可能なDSMから開始される最大のタスク数ですが、実際の同時処理数は他の値によって算出されますので、この値だけを引き上げてもタイムラグの短縮は期待できません。
  • システム全体で著しいパフォーマンスの低下を招く恐れがありますので、各値を「推奨最大値」以上に設定する事はお勧めできません。
  • 各値の引き上げによってタイムラグの短縮が期待できるのは、予約タスク実行時にDSMのシステムリソースにゆとりがある場合に限定されます。他のタスクと予約が重複している場合や、タスク実行時にシステム全体のパフォーマンスが低下している場合では、リソースの増強、 データベースを別サーバへ移行、 タスクスケジュールの分散等の対処をご検討ください。
  • 参考としてDSM管理コンソールの以下画面から直近1時間のジョブの実行状態を確認することができます。
    [DSM管理コンソール]>[管理]>[システム情報]>[システムの詳細]>[システム]>[ジョブ処理数(過去1時間で計算)]
  1. DSMのWeb管理コンソールにログインし、[管理]-[Managerノード]画面からDSMホストのプロパティを開きます。
  2. 「パフォーマンスプロファイル」のプルダウンメニューから「インポート...」を選択します。
  3. インポートウィザード画面が開きますので、「参照」をクリックして編集した*.ppファイルを選択します。
  4. インポートが完了すると、パフォーマンスプロファイルが${all.performanceProfile.ファイル名}として選択されますので、「OK」をクリックします。
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