発生条件
本事象は、以下の条件下で発生する事が確認されています。
- Windows版 DSAをmsiパッケージ単体では無く、全て、または不正プログラム対策を含む複数のコンポーネントを含めた状態でインストールした
- DSA 9.5以上
原因
DSAのインストールパッケージを展開したモジュールを全て、または不正プログラム対策を含む複数のコンポーネントを含めた形でインストールを行った場合、不正プログラム対策コンポーネントも同時にインストールされます。
不正プログラム対策コンポーネントが既にインストール済の状態でDSAを有効化すると、DSA本体の言語に関わらず、不正プログラム対策に必要となるコンポーネントが初期設定の英語版として登録されます。
その結果、DSA本体が日本語版として登録されたにも関わらず、不正プログラム対策コンポーネントが英語版と認識されるような不整合が生じ、アップデートが常に失敗します。
解決策
本事象が発生した場合、OSの再起動やDeepSecurity Agentサービスの再起動、アップデートのキャッシュを削除する事によってアップデートコンポーネントのプロファイル情報が初期化され、適切な言語で再登録されますので、事象が改善ができます(改善がされない場合、以下の予防策を実施ください)。
キャッシュを削除する方法は、以下の製品Q&Aをご参照ください。
予防策
本事象を発生させないようなインストール方法としては、以下のいずれかの対策を講じます。
-
MSIパッケージ単体でのインストール
MSIパッケージと同一フォルダ内にプラグインファイルが存在する場合、それらの機能も同時にインストールされますが、MSIパッケージ単体でインストールを実施すると、DSAのコアコンポーネントのみがインストールされます。
コアコンポーネントのみがインストールされた状態でDSAを有効化し、その後に不正プログラム対策機能を有効化した時点で不正プログラム対策コンポーネントが追加インストールされる形となりますが、この形でインストールすれば本事象は発生しません。
インストールパッケージの詳細については、以下の製品Q&Aをご参照ください。
-
レジストリ登録による言語設定
上述の対策では、追加インストールされる不正プログラム対策コンポーネントがRelayから配信されますが、Relayへの接続がプロキシ経由となる環境では、上述の対策が実現できません。
その場合、DSAをフルパッケージでインストールする前に以下の手順でレジストリ値を登録する事によって、不正プログラム対策コンポーネントを日本語版として登録できます。
既に一度でも有効化を実施いただいた場合は一度DSAを無効化およびアンインストールの上、本対処を実施ください。
- Windowsの[メモ帳]等のテキストエディタを起動します。
-
以下のテキストボックスの内容を貼り付けます。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\TrendMicro\Deep Security Agent\AntiMalware]
"PatternLocale"="ja" - [PatternLocale.reg]の名前で保存します。
- DSAをインストールするコンピュータ上で、上記のファイルをダブルクリックしてレジストリキーを追加します。
-
Deep Secuirty Agentをインストールします。
警告
レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースです。
レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。
なお、レジストリの編集前に必ずバックアップを作成することを推奨いたします。
バックアップ方法の詳細は、ご使用のWindowsのヘルプをご参照ください。
-
Deep Security 20.0以上の利用
Deep Security 20.0にて本事象の発生要因に対する機能改善が行われています。
レジストリなどによる予防策の実施後、バージョンアップも併せてご検討ください。
<Welcome Pageをご活用ください!>
サポートエンジニアが問い合わせ傾向を元にDeep Securityを安心してお使いいただくための情報をWelcome Page(DS/C1WS)にまとめました。
Welcome Page(DS/C1WS)で機能概要や、事前準備から運用開始までに必要なステップ、運用のコツをぜひご確認ください!