InterScan MSS および IMSVA には DKIM 署名の検証機能が実装されており、DKIM 署名の検証に失敗したメッセージを検出できます。
グローバルDKIM適用ルールは「グローバルウイルス対策ルール」や「初期設定のスパムメール対策ルール」など、他のポリシールールより先に実行されます。
検証対象のメッセージ
ルート設定 (「受信者と送信者」) に指定された除外アドレスのメッセージを除き、From ヘッダに指定されたメールアドレスのドメインが「DKIM検証を行うドメイン」のドメインリストに含まれている場合、メッセージは「グローバルDKIM適用ルール」によって検索されます。
設定方法
-
管理コンソールの ポリシー > ポリシーリスト にある「グローバルDKIM適用ルール」をクリックして DKIM検証を行うドメインにある「編集」をクリックします。「グローバルDKIM適用ルール」の検索条件の画面が表示されます。
-
ドメインリストに DKIM 署名を検証したいドメインを登録します。
ドメイン名にメッセージの From ヘッダに記載されているドメインを入力して [追加 >>] ボタンをクリックすると、ドメインリストに登録されます。登録後、[保存] ボタンをクリックします。
"*.example.com" や "*.com" のようにドメインの一部にワイルドカードとして "*" (アスタリスク) を入力して登録することは可能ですが、"*" を入力してすべてのドメインを対象とすることはできません。
-
初期設定では「グローバルDKIM適用ルール」の処理設定にはメッセージの隔離 (「次の場所に隔離」または「隔離先」) が選択されています。
検出状況をログで確認した上で最終的にメッセージを隔離したり、削除するようにするのであれば「メッセージをインターセプトしない」に変更してください。
-
最後に「有効」にチェックを入れ、[保存] ボタンをクリックします。
検索サービスが再起動するため、その間に受信したメッセージは遅延する可能性があります。
検出されたメッセージの確認方法
DKIM 署名の検証に失敗して「グローバルDKIM適用ルール」で検出されたメッセージは管理コンソールの ログ > ログクエリ または ログ > クエリ 画面で確認できます。
種類に「ポリシーイベント」「DKIMの適用」を選択して検索してください。検出されたメッセージが以下のようにリストに表示されます。
「理由」に表示されている内容は検証に失敗した理由によって異なります。
理由に表示されている内容 | 原因 |
---|---|
DKIM署名がありません。 | メッセージに署名されていない場合 (DKIM-Signature ヘッダが存在しない場合) |
DKIM署名の検証に失敗しました。 | メッセージの件名や本文が変更されている場合など |
DKIM署名を検証できません。 | DKIM 署名には問題ないものの、From ヘッダのドメインと DKIM-Signature ヘッダの "d=" タグのドメイン (SDID) が一致しない場合 |
メッセージの日時をクリックすることで送信者や受信者のメールアドレスなど、詳細な内容を確認できます。