目次
概要
InterScan Messaging Securityシリーズを含むオンプレミスゲートウェイ製品は、2025年3月末でサポート終了となります。
InterScan Messaging Securityシリーズの後継製品は、SaaS製品であるTMEmSとなります。
こちらのサポート終了に伴い、SaaS製品への移行ライセンスを2020年11月2日より受注開始いたします。
移行ライセンスの詳細につきましては、こちらをご参照ください。
当該移行ライセンスの提供に伴い、TMEmSにて「InterScan Messaging Securityシリーズの設定をTMEmSへ移行する」機能である「InterScan MSS/IMSVA移行ツール」をご用意しております。
TMEmSの管理画面からTMEmSの初期設定を実施いただいた後、本機能を用いてInterScan Messaging Securityシリーズの設定バックアップをTMEmSへアップロードいただくことで、 InterScan Messaging Securityシリーズの設定をTMEmSへ移行いだだけます。
手順等につきましてはこちらをご確認ください。
移行対象製品
InterScan MSS/IMSVA移行ツールを使用し、TMEmSへ移行可能な製品は以下となります。
- InterScan Messaging Security Suite 9.1 Linux版(以降、InterScan MSS 9.1)
- InterScan Messaging Security Virtual Appliance 9.1(以降、IMSVA 9.1)
- InterScan Messaging Security Suite Windows版は移行対象外となります。
- InterScan MSS/IMSVA移行ツールを使用するには、上記移行対象の製品を特定のビルドへアップグレードいただく必要があります。詳細はこちらに記載の手順をご参照ください。
InterScan MSS/IMSVA移行ツールで移行可能なInterScan MSS 9.1/IMSVA 9.1の設定には制限がございます。
移行される設定と移行されない設定の概要については、以下のTMEmSのオンラインヘルプに記載がございます。
本KBでは、ポリシーの移行に関する詳細な情報を紹介しております。
ポリシーの移行
InterScan MSS/IMSVAのポリシールールは、管理画面の[ポリシー] > [ポリシーリスト]から管理できます。
ポリシールールには、"グローバルDKIM適用ルール"、"ウイルス"ポリシー、"その他"ポリシーの3種類がございます。
"グローバルDKIM適用ルール"については、こちらに詳細を記載しておりますのでご参照ください。
以下、"ウイルス"ポリシーと"その他"ポリシーについて記載いたします。
"ウイルス"ポリシー
InterScan MSS/IMSVAのポリシールールの設定"このルールの適用対象"によって、受信保護設定/送信保護設定のどちらのポリシーとして移行されるかが変化します。
- 共通移行設定("受信者と送信者"条件以外)
- "このルールの適用対象:受信メッセージ"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
- "このルールの適用対象:送信メッセージ"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
- "このルールの適用対象:受信メッセージと送信メッセージの両方"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
- "このルールの適用対象:すべてのメッセージ"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
- "このルールの適用対象:POP3"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
1.共通移行設定("受信者と送信者"条件以外)
設定"このルールの適用対象"の値によらず、"受信者と送信者"条件以外の設定は共通で以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのウイルスポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 有効 | 基本情報 - ステータス | 移行で「エラー」と判定された場合、TMEmSではステータスが自動的に無効となります。 その際、ポリシー一覧画面の"移行ステータス"に"修正が必要"と表示されます。 |
"ルール"タブ - ルール名 | 基本情報 - 名前 | |
"ルール"タブ - 順序番号 | (実行順序) | TMEmSのドメイン別のポリシー一覧画面で設定できる実行順序に反映されます。 |
"備考"タブ - 備考 | 基本情報 - 備考 | |
"ルール"タブ - 検索条件 | 検索条件 | 設定内容を問わず、常に以下の固定設定に移行されます。 受信保護設定限定の設定"高度な設定の指定: "は、InterScan MSS/IMSVAの[ポリシー] > [仮想アナライザ]の設定が引き継がれます。 |
"ルール"タブ - 基本処理 - インターセプト | 処理 - インターセプト |
|
"ルール"タブ - 基本処理 - 変更 「トレンドマイクロの推奨処理」 |
処理 - 変更 | |
"ルール"タブ - 基本処理 - 変更 「ウイルス駆除不能な場合」 | 処理 - 変更 「駆除可能な不正プログラムを駆除し、駆除不可能な不正プログラムを削除」 |
「ウイルス駆除不能な場合」の以下2つの選択肢は移行対象外です。 一致する添付ファイルを削除 |
"ルール"タブ - 基本処理 - 変更 「添付ファイルを削除」 | 処理 - 変更 「一致する添付ファイルを削除」 |
「添付ファイルを削除」の以下2つの選択肢は移行対象外です。 |
"ルール"タブ - 基本処理 - 変更 「X-headerを挿入」 | 処理 - 変更 「Xヘッダの挿入」 | |
"ルール"タブ - 基本処理 - 変更 「本文にスタンプを挿入」 | 処理 - 変更 「本文にスタンプを挿入」 | |
"ルール"タブ - 基本処理 - 変更 「標準メッセージにスタンプを挿入」 | (移行対象外です) | |
"ルール"タブ - 基本処理 - 変更 「件名にタグを挿入」 | 処理 - 変更 「件名にタグを挿入」 | |
"ルール"タブ - 基本処理 - 変更 「配信の保留」 | (移行対象外です) | |
"ルール"タブ - 基本処理 - 通知 「ポリシー通知の送信」 | 処理 - 変更 「通知送信」 | |
"ルール"タブ - 基本処理 - 通知 「変更済みメッセージの保存先」 | (移行対象外です) | |
"ルール"タブ - 基本処理 - 通知 「BCC」 | 処理 - 変更 「BCC」 | BCCのアドレスのドメインがTMEmSで登録済みでない場合、この設定は移行されません。 |
"ルール"タブ - 特殊処理 | (移行対象外です) | 特殊処理の設定はすべて移行対象外です。 |
2. "このルールの適用対象:受信メッセージ"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
移行先のTMEmSの設定画面:[受信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]
"受信者と送信者"条件は以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのウイルスポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 宛先 | 受信者と送信者 - 受信者 |
|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 差出人 | 受信者と送信者 - 送信者 |
|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 除外設定 | 受信者と送信者 - 除外 |
|
3. "このルールの適用対象:送信メッセージ"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
移行先のTMEmSの設定画面:[送信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]
"受信者と送信者"条件は以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのウイルスポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 宛先 | 受信者と送信者 - 受信者 |
|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 差出人 | 受信者と送信者 - 送信者 |
|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 除外設定 | 受信者と送信者 - 除外 |
|
4. "このルールの適用対象:受信メッセージと送信メッセージの両方"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
[受信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]と[送信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]の両方へ移行されます。それぞれのケースでの移行の詳細は以下の通りです。
移行先のTMEmSの設定画面:[受信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]の場合
"受信者と送信者"条件は以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのウイルスポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 宛先または差出人 | 受信者と送信者 - 受信者 |
|
(無し) | 受信者と送信者 - 送信者 | TMEmS側の送信者条件は常に「任意のアドレス」になります。 |
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 除外設定 | 受信者と送信者 - 除外 |
|
移行先のTMEmSの設定画面:[送信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]の場合
"受信者と送信者"条件は以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのウイルスポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 宛先または差出人 | 受信者と送信者 - 送信者 |
|
(無し) | 受信者と送信者 - 受信者 | TMEmS側の受信者条件は常に「任意のアドレス」になります。 |
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 除外設定 | 受信者と送信者 - 除外 |
|
5. "このルールの適用対象:すべてのメッセージ"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
[受信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]と[送信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]の両方へ移行されます。それぞれのケースでの移行の詳細は以下の通りです。
移行先のTMEmSの設定画面:[受信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]の場合
"受信者と送信者"条件は以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのウイルスポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 宛先 | 受信者と送信者 - 受信者 | TMEmS側の受信者条件は常に「所属する組織」になります。 当該ポリシールールは組織レベルのポリシールールになります。 |
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 差出人 | 受信者と送信者 - 送信者 | TMEmS側の送信者条件は常に「任意のアドレス」になります。 |
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 除外設定 | 受信者と送信者 - 除外 |
|
移行先のTMEmSの設定画面:[送信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]の場合
"受信者と送信者"条件は以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのウイルスポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 宛先 ※「すべてのユーザ」で固定 | 受信者と送信者 - 受信者 | TMEMS側の受信者条件は常に「任意のアドレス」になります。 |
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 差出人 ※「すべてのユーザ」で固定 | 受信者と送信者 - 送信者 | TMEmS側の送信者条件は常に「所属する組織」になります。 当該ポリシールールは組織レベルのポリシールールになります。 |
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 除外設定 | 受信者と送信者 - 除外 |
|
6. "このルールの適用対象:POP3"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
"このルールの適用対象:POP3"のルールは、TMEmSの移行対象外です。
"その他"ポリシー
InterScan MSS/IMSVAのポリシールールの設定"このルールの適用対象"によって、受信保護設定/送信保護設定のどちらのポリシーとして移行されるかが変化します。
そして、実際に設定している検索条件によって、スパムメールフィルタ、コンテンツフィルタ、情報漏えい対策のいずれかの種類のルールとして移行されます。
- 共通移行設定("受信者と送信者"条件と検索条件以外)
- 検索条件
- 検索条件による移行先のルールの種類の決定
- "このルールの適用対象:受信メッセージ"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
- "このルールの適用対象:送信メッセージ"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
- "このルールの適用対象:受信メッセージと送信メッセージの両方"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
- "このルールの適用対象:すべてのメッセージ"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
- "このルールの適用対象:POP3"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
1.共通移行設定("受信者と送信者"条件と検索条件以外)
"受信者と送信者"条件と検索条件以外の"その他"ポリシーの設定は、共通で以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 有効 | 基本情報 - ステータス | 移行で「エラー」と判定された場合、TMEmSではステータスが自動的に無効となります。 その際、ポリシー一覧画面の"移行ステータス"に"修正が必要"と表示されます。 |
"ルール"タブ - ルール名 | 基本情報 - 名前 | |
"ルール"タブ - 順序番号 | (実行順序) | TMEmSのドメイン別のポリシー一覧画面で設定できる実行順序に反映されます。 |
"備考"タブ - 備考 | 基本情報 - 備考 | |
"ルール"タブ - 基本処理 - インターセプト | 処理 - インターセプト |
|
"ルール"タブ - 処理 - 変更 「X-headerを挿入」 | 処理 - 変更 「Xヘッダの挿入」 | |
"ルール"タブ - 処理 - 変更 「添付ファイルを削除」 | 処理 - 変更 「一致する添付ファイルを削除」 |
TMEmSへの移行先がスパムポリシーの場合は、スパムポリシーでは当該処理を設定できないため、この設定は移行されません。 |
"ルール"タブ - 処理 - 変更 「本文にスタンプを挿入」 | 処理 - 変更 「本文にスタンプを挿入」 | |
"ルール"タブ - 処理 - 変更 「件名にタグを挿入」 | 処理 - 変更 「件名にタグを挿入」 | |
"ルール"タブ - 処理 - 変更 「配信の保留」 | (移行対象外です) | |
"ルール"タブ - 処理 - 変更 「メッセージを暗号化」 | (移行対象外です) | |
"ルール"タブ - 処理 - 通知 「ポリシー通知の送信」 | 処理 - 変更 「通知送信」 | |
"ルール"タブ - 処理 - 通知 「変更済みメッセージの保存先」 | (移行対象外です) | |
"ルール"タブ - 処理 - 通知 「BCC」 | 処理 - 変更 「BCC」 | BCCのアドレスのドメインがTMEmSで登録済みでない場合、この設定は移行されません。 |
2.検索条件
まず、InterScan MSS/IMSVAの"その他"ポリシーのルールの各検索条件の移行先は以下のようになっています。検索条件毎に移行先となるルールの種類が設定されております。
InterScan MSS/IMSVAでの検索条件 | TMEmSでの移行先ルールの種類 | 移行先ルールでの検索条件 | 補足事項 |
---|---|---|---|
C&Cメール設定 | (移行対象外です) | (移行対象外です) | |
フィッシングメール | スパムメールフィルタ | フィッシングおよびその他の不審なコンテンツ | |
ソーシャルエンジニアリング攻撃からの保護 | スパムメールフィルタ | ソーシャルエンジニアリング攻撃 | 送信保護設定のスパムポリシーでは、この条件は使用できません。 そのため、移行先が送信保護設定のスパムポリシーの場合は、この設定は移行されません。 |
スパムメール検出設定 | スパムメールフィルタ | スパムメール |
|
グレーメール検出設定 | スパムメールフィルタ | グレーメール |
|
Webレピュテーション設定 「セキュリティレベル」 | スパムメールフィルタ | Webレピュテーション 「セキュリティレベル」 |
以下のように移行されます。 高: 最高(最も強力) |
Webレピュテーション設定 「トレンドマイクロでテストされていないURLを検出した際に実行する処理を指定してください。」 | スパムメールフィルタ | Webレピュテーション 「未評価のURLを検出する」 「仮想アナライザにURLを送信する」 |
|
Webレピュテーション設定 「Time-of-Clickプロテクション」 | スパムメールフィルタ | Webレピュテーション 「Time-of-Clickプロテクション」 | 送信保護設定のスパムポリシーでは、この条件は使用できません。 そのため、移行先が送信保護設定のスパムポリシーの場合は、この設定は移行されません。 |
Webレピュテーション設定 「Webレピュテーション承認済みリスト」 | スパムメールフィルタ | Webレピュテーション 「Webレピュテーション承認済みリスト」 | |
添付ファイル 「名前または拡張子」 | コンテンツフィルタ | 添付ファイルが次の状態 「名前または拡張子」 | ”ファイルを仮想アナライザに送信”は、TMEmSでは使用できないため、移行されません。 |
添付ファイル 「MIMEコンテントタイプ」 | コンテンツフィルタ | 添付ファイルが次の状態 「MIMEコンテントタイプ」 | |
添付ファイル 「実ファイルタイプ」 | コンテンツフィルタ | 添付ファイルが次の状態 「実際のファイルタイプ」 |
|
添付ファイル 「サイズが」 | コンテンツフィルタ | 添付ファイルのサイズが次に一致する | 等号/不等号条件は以下のように移行されます。 >: > <: <= =: TMEmSでは設定できません。そのため、無効な条件と判定され、移行されません。 |
添付ファイル 「添付ファイル数」 | コンテンツフィルタ | 添付ファイルの数が次に一致する | 等号/不等号条件は以下のように移行されます。 >: > <: <= =: TMEmSでは設定できません。そのため、無効な条件と判定され、移行されません。 |
添付ファイル 「パスワードで保護されたzipファイル (検索不能)」 | コンテンツフィルタ | 添付ファイルが次の状態 「パスワードで保護されている」 | ”次の場合にルールの処理を実行する:すべての条件に一致(AND)”としている場合、AND条件として本条件を設定していると、ポリシーそのものが移行されません。 TMEmSでは、条件"すべてを満たす"(AND条件)と設定している場合には、この条件が使用できないためです。 |
サイズ 「メッセージサイズが」 | コンテンツフィルタ | メッセージサイズが次に一致する | 等号/不等号条件は以下のように移行されます。 >: > <: <= =: TMEmSでは設定できません。そのため、無効な条件と判定され、移行されません。 |
内容 「件名のキーワード」 | コンテンツフィルタ | 件名が次のキーワードに一致する | |
内容 「件名が空白」 | コンテンツフィルタ | 件名が次に一致する 「空白」 | |
内容 「本文のキーワード」 | コンテンツフィルタ | 本文が次のキーワードに一致する | |
内容 「ヘッダのキーワード」 | コンテンツフィルタ | 指定したヘッダが次のキーワードに一致する | |
内容 「添付ファイルのキーワード」 | コンテンツフィルタ | 添付ファイルの内容が次のキーワードに一致する | |
その他 「受信者の数が」 | コンテンツフィルタ | 受信者の数 |
|
その他 「受信の時間帯」 | (移行対象外です) | (移行対象外です) | |
その他 「メッセージを復号化できません」 | (移行対象外です) | (移行対象外です) | |
その他 「スプーフィングされた内部メッセージ」 | (移行対象外です) | (移行対象外です) | |
情報漏えい対策 「DLPコンプライアンステンプレート」 | 情報漏えい対策 | 選択したテンプレート | TMEmSの"検索するフィールドを選択"は、"その他"以外の以下すべてが固定で選択されます。 件名/本文/送信元/添付ファイル/宛先/CC |
3.検索条件による移行先のルールの種類の決定
"その他"ポリシーでは、設定"次の場合にルールの処理を実行する"で、選択した複数の検索条件を論理和(OR条件)または論理積(AND条件)として設定できます。
"次の場合にルールの処理を実行する"の設定と、選択した検索条件の移行先のルールの種類によって、以下のように移行先のルールの種類が決定します。
「受信保護設定と送信保護設定のどちらのルールとして移行されるか」は、設定"このルールの適用対象"の内容で決定いたします。こちらは後述の章をご参照ください。
注意事項:移行対象外のため移行不可能な検索条件のみの論理和(OR条件)または論理積(AND条件)で構成された"その他"ポリシーは、ポリシーそのものが移行されません。
"次の場合にルールの処理を実行する" | 選択している検索条件のルールの種類の組み合わせ | 移行先のTMEMSのポリシールール | 補足事項 |
---|---|---|---|
いずれかの条件に一致(OR) | (条件選択なし) | コンテンツフィルタ | 「検索条件:条件なし」のコンテンツフィルタのルールとして移行されます。 |
"スパムメールフィルタ"条件のみ | スパムメールフィルタ |
| |
"コンテンツフィルタ"条件のみ | コンテンツフィルタ | ||
"情報漏えい対策"条件のみ | 情報漏えい対策 | ||
"スパムメールフィルタ"条件と"コンテンツフィルタ"条件 | スパムメールフィルタ,コンテンツフィルタ | ||
"コンテンツフィルタ"条件と"情報漏えい対策"条件 | コンテンツフィルタ,情報漏えい対策 | ||
"スパムメールフィルタ"条件と"情報漏えい対策"条件 | スパムメールフィルタ,情報漏えい対策 | ||
"スパムメールフィルタ"条件と"コンテンツフィルタ"条件と"情報漏えい対策" | スパムメールフィルタ,コンテンツフィルタ,情報漏えい対策 | ||
すべての条件に一致(AND) | (条件選択なし) | コンテンツフィルタ | 「検索条件:条件なし」のコンテンツフィルタのルールとして移行されます。 |
"スパムメールフィルタ"条件のみ | (移行対象外です) |
| |
"コンテンツフィルタ"条件のみ | コンテンツフィルタ |
| |
"情報漏えい対策"条件のみ | (移行対象外です) | "情報漏えい対策"の条件は1つだけですが、InterScan MSS/IMSVAで”すべての条件に一致(AND)”を選択していると、ポリシーそのものが移行対象外となります。 | |
"スパムメールフィルタ"条件と"コンテンツフィルタ"条件 | (移行対象外です) | TMEmSでは異なる種類のポリシーを結合できないため、ポリシーそのものが移行対象外となります。 | |
"コンテンツフィルタ"条件と"情報漏えい対策"条件 | (移行対象外です) | ||
| (移行対象外です) | ||
"スパムメールフィルタ"条件と"コンテンツフィルタ"条件と"情報漏えい対策" | (移行対象外です) |
4. "このルールの適用対象:受信メッセージ"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
「受信保護設定と送信保護設定のどちらのルールとして移行されるか」は、設定"このルールの適用対象"の内容で決定いたします。受信メッセージの場合、受信保護設定のルールとして移行されます。
"受信者と送信者"条件は以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 宛先 | 受信者と送信者 - 受信者 |
|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 差出人 | 受信者と送信者 - 送信者 |
|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 除外設定 | 受信者と送信者 - 除外 |
|
5. "このルールの適用対象:送信メッセージ"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
「受信保護設定と送信保護設定のどちらのルールとして移行されるか」は、設定"このルールの適用対象"の内容で決定いたします。送信メッセージの場合、送信保護設定のルールとして移行されます。
"受信者と送信者"条件は以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 宛先 | 受信者と送信者 - 受信者 |
|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 差出人 | 受信者と送信者 - 送信者 |
|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 除外設定 | 受信者と送信者 - 除外 |
|
6. "このルールの適用対象:受信メッセージと送信メッセージの両方"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
「受信保護設定と送信保護設定のどちらのルールとして移行されるか」は、設定"このルールの適用対象"の内容で決定いたします。受信メッセージと送信メッセージの両方の場合、受信保護設定、送信保護設定の両方に移行されます。
移行先が [受信保護設定] の場合
"受信者と送信者"条件は以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 宛先または差出人 | 受信者と送信者 - 受信者 |
|
(無し) | 受信者と送信者 - 送信者 | TMEmS側の送信者条件は常に「任意のアドレス」になります。 |
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 除外設定 | 受信者と送信者 - 除外 |
|
移行先が [送信保護設定] の場合
"受信者と送信者"条件は以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 宛先または差出人 | 受信者と送信者 - 送信者 |
|
(無し) | 受信者と送信者 - 受信者 | TMEmS側の受信者条件は常に「任意のアドレス」になります。 |
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 除外設定 | 受信者と送信者 - 除外 |
|
7. "このルールの適用対象:すべてのメッセージ"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
「受信保護設定と送信保護設定のどちらのルールとして移行されるか」は、設定"このルールの適用対象"の内容で決定いたします。すべてのメッセージの場合、受信保護設定、送信保護設定の両方に移行されます。
移行先が [受信保護設定] の場合
"受信者と送信者"条件は以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 宛先 | 受信者と送信者 - 受信者 | TMEmS側の受信者条件は常に「所属する組織」になります。 当該ポリシールールは組織レベルのポリシールールになります。 |
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 差出人 | 受信者と送信者 - 送信者 | TMEmS側の送信者条件は常に「任意のアドレス」になります。 |
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 除外設定 | 受信者と送信者 - 除外 |
|
移行先が [送信保護設定] の場合
"受信者と送信者"条件は以下のように移行されます。
InterScan MSS/IMSVAの設定項目 | 移行先のTMEmSのポリシーの設定 | 補足事項 |
---|---|---|
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 宛先 ※「すべてのユーザ」で固定 | 受信者と送信者 - 受信者 | TMEMS側の受信者条件は常に「任意のアドレス」になります。 |
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 差出人 ※「すべてのユーザ」で固定 | 受信者と送信者 - 送信者 | TMEmS側の送信者条件は常に「所属する組織」になります。 当該ポリシールールは組織レベルのポリシールールになります。 |
"ルール"タブ - 受信者と送信者 - 除外設定 | 受信者と送信者 - 除外 |
|
8. "このルールの適用対象:POP3"のルールの移行先と"受信者と送信者"条件
"このルールの適用対象:POP3"のルールは、TMEmSの移行対象外です。
よくあるご質問
Q1. 本KBの説明の中で、「ドメインがTMEmSに登録済みであることが必要」と記載されている項目があります。この「登録済み」とはどういう意味でしょうか。
TMEmS管理画面の[ドメイン]において登録済みドメインとしていただく場合、以下の画面に表示されるTXTレコードをドメインのDNSサーバに公開する必要がございます。
TXTレコードの登録完了後、TMEmSがドメインの正当性を確認し、以下のように"ドメインが確認されました"と表示されれば、登録済みとなります。
Q2. 本KBに記載の内容から、1つのInterScan MSS/IMSVAのポリシールールがTMEmSでは複数のポリシールールとして移行されることがあるように見えますが、正しいでしょうか。
はい、正しいです。
"ウイルス"ポリシーの場合、例えば、設定"このルールの適用対象”として"すべてのメッセージ"に設定していると、当該ポリシールールは[受信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]と[送信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]の2つへ移行されます。
こちらの"ウイルス"ポリシーのルール名を「ウイルス対策ルール」としますと、TMEmSには[受信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]と[送信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]の両方に「ウイルス対策ルール」というルール名のルールが生成されます。
"その他"ポリシーの場合、設定"このルールの適用対象”に加え、設定している検索条件によって、移行先のポリシールールの種類が複数になります。例として、以下のケースでは、移行先が最大数である"6"となります。こちらの"その他"ポリシーのルール名を「総合ルール」としますと、TMEmSには以下6つの移行先で「総合ルール」というルール名のルールが生成されます。
"このルールの適用対象” | "次の場合にルールの処理を実行する" | 選択している検索条件のルールの種類の組み合わせ | 移行先のTMEMSのポリシールール | 補足情報 |
---|---|---|---|---|
すべてのメッセージ | いずれかの条件に一致(OR) | "スパムメールフィルタ"条件と"コンテンツフィルタ"条件と"情報漏えい対策"条件 | [受信保護設定] > [スパムメールフィルタ] > [スパムメールポリシー] [送信保護設定] > [スパムメールフィルタ] > [スパムメールポリシー] [受信保護設定] > [コンテンツフィルタ] [送信保護設定] > [コンテンツフィルタ] [受信保護設定] > [情報漏えい対策] [送信保護設定] > [情報漏えい対策] |
|
Q3. TMEmSに既に同じ名前のポリシールール、ポリシーオブジェクトがある場合、移行ツールを実行するとどうなりますでしょうか。
TMEmSでは、同じ名前のポリシールール、ポリシーオブジェクトを複数作成することができます。
一方、InterScan MSS/IMSVA移行ツールでは、移行方法として"上書き"と"統合"を選択できます。
"上書き"を選択した場合、既存のポリシールール、ポリシーオブジェクトがすべて移行元のInterScan MSS/IMSVAのものに置き換わります。そのため、混在の懸念はありません。
"統合"を選択した場合、「同じ名前のポリシールール、ポリシーオブジェクトを複数作成できる」仕様から、同じルール名のポリシールールが追加作成されることになります。
ただし例外的に、アドレスグループのみ、同名のアドレスグループが存在した場合にはグループ名の末尾にタイムスタンプが付与されて移行されます。アドレスグループの移行仕様の詳細はこちらをご参照ください。
Q4. 「組織レベルのポリシールール」や「所属する組織」という名称がありますが、これらはどのような機能になりますでしょうか。
2021年2月27日のメンテナンスにより、TMEmSでは新たに「組織レベルのポリシー」が実装されました。
当該機能に関する情報はこちらをご参照ください。