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問題の詳細
セキュリティアップデートを実施した際、Deep Security Relay(以下DSR)はインターネット上の弊社アクティブアップデートサーバ(以下iAUサーバ)よりパターンファイル等を取得します。また、Deep Security Agent(以下DSA)は各DSAに[セキュリティアップデートのダウンロード元:]として設定されているRelayグループ(Relayグループに含まれる DSR )よりパターンファイル等を取得します。
※コンポーネントダウンロードの詳細は以下の記事をご参照ください。
Deep Securityで使用するコンポーネントの配信経路について
iAUサーバに格納される各パターンファイルにはそれぞれに対応する証明書を含む署名ファイルが存在しますが、証明書の期限が切れることを防ぐため署名ファイルのみ更新される場合があります。
DSRはRelay機能を有効化後、iAUサーバより必要なパターンファイル等をすべてダウンロードし複製します。
しかし、DSRのビルドが古い場合、それ以降のセキュリティアップデート時にパターンファイルのバージョンが更新されていない時、パターンファイルおよびその署名ファイルのダウンロードはスキップされ更新されません。
これによりDSRが保持している署名ファイルの期限が切れることがありました。
また、DSRのビルドが新しい場合でも、長期間セキュリティアップデートを行っていないといったことに起因し、保持している署名ファイルの期限が切れることがありました。
そのため、DSAがDSRからセキュリティアップデートを実施すると、最初にパターン署名証明書が有効かどうかがチェックされ、場合によって警告が出力されました。
新しいDSR(以下のバージョン)ではパターンファイルの更新が行われていない場合でも直接署名ファイルをダウンロードし複製する機能が追加されています。
当該機能が追加されたDSRを使用しiAUサーバからのセキュリティアップデートを実施することで、問題が解消します。
DS | 機能が追加されたDSRバージョン | 表示名 |
---|---|---|
DS20.0 | 20.0.1337 | 2020-10-28 |
DS12.0 | 12.0.1278 | Update 12 |
DS11.0 | 11.0.1690 | Update 24 |
問題が発生するパターン
以下は DSR ビルドバージョンに基づいて表示される可能性のある2つの警告メッセージです。
- DSR バージョンが 20.0.1337 または 12.0.1278 または 11.0.1690 以上の場合
"IAURELAY_STATUS_DIGITAL_SIGNATURE_CERT_EXPIRE" がシステムイベントに出力される場合がありました。
- DSR バージョンが 20.0.1337 または 12.0.1278 または 11.0.1690 未満の場合
"IAURELAY_STATUS_DIGITAL_SIGNATURE_FAILURE" がシステムイベントに出力される場合がありました。
システムイベントの例
レベル: エラー
イベントID: 9102
イベント: セキュリティアップデートの失敗
説明: セキュリティアップデート中に障害が発生しました。
エラーコード: -24
エラーメッセージ: Update: STATUS_DIGITAL_SIGNATURE_CERT_EXPIRE
対処方法
現在使用している DSR バージョンが 20.0.0-1337, 12.0.0-1278, 11.0.0-1690 未満の場合:
- DSR を最新のアップデートリリースにアップグレードします。
- DSR コンピュータを選択しセキュリティアップデートを実行します。(セキュリティアップデートソースがトレンドマイクロのアップデートサーバとなっていることを確認してください)
- "セキュリティアップデート: Agent/Applianceでのパターンファイルのアップデート成功" が DSR コンピュータのシステムイベントに表示されます。
- DSA コンピュータのセキュリティアップデートを実行します。
現在使用している DSR バージョンが 20.0.0-1337, 12.0.0-1278, 11.0.0-1690 以上の場合:
- DSR コンピュータを選択しセキュリティアップデートを実行します。(セキュリティアップデートソースがトレンドマイクロのアップデートサーバとなっていることを確認してください)
- "セキュリティアップデート: Agent/Applianceでのパターンファイルのアップデート成功" が DSR コンピュータのシステムイベントに表示されます。
- DSA コンピュータのセキュリティアップデートを実行します。
インターネットに接続可能な別の DSR からアップデートファイルを取得している環境の場合 (オフライン環境の場合):
- アップデートバンドル/オフラインバンドル (dsupdate_xxxx.zip)の作成元となっている DSR を、本問題が解消されたビルドへ更新します。
- アップデートバンドルの作成元 DSR (インターネットに接続可能な環境側)にて、セキュリティアップデートを実施します。
- アップデートバンドルの作成元 DSR にて、アップデートバンドルを作成します。
- オフライン環境側の DSR にて、「セキュリティアップデートに失敗する、またはセキュリティアップデートが実行中のまま完了しない 」を参考に、キャッシュを削除します。
- オフライン環境側の DSR にアップデートバンドルを適用します。(参考情報「オフライン環境でのアップデート方法 」)
- オフライン環境側の DSR からパターンファイルなどを配信される側の DSA でもアップデートエラーが発生していた場合は、「セキュリティアップデートに失敗する、またはセキュリティアップデートが実行中のまま完了しない 」の手順に沿ってキャッシュを削除してから、セキュリティアップデートを再度行ってください。