目次
- InterScan MSSまたはIMSVA全体をTrend Micro Email Securityへ移行する
- クラウドプレフィルタのみ使用を停止し、InterScan MSSまたはIMSVAをサポート終了まで継続使用する
- クラウドプレフィルタのみをTrend Micro Email Securityへ移行し、InterScan MSSまたはIMSVAをサポート終了まで継続使用する
- 補足:クラウドプレフィルタの情報の削除
- よくあるご質問
1. InterScan MSSまたはIMSVA全体をTrend Micro Email Securityへ移行する
InterScan MSSまたはIMSVAをご利用のお客様向けに、Trend Micro Email Security(以下、TMEmS)への移行ライセンスを販売しております。詳細はこちらをご参照ください。
また、TMEmSでは、「InterScan MSSまたはIMSVAの設定をTMEmSへ移行する」機能をご用意しております。
TMEmSのライセンスをご購入いただきましたら、こちらの内容に従って移行を進めていただきますようお願いいたします。TMEmSをご利用の際はこちらに記載の注意事項、トラブルシュート情報もご参照ください。
移行完了後、クラウドプレフィルタが不要となりましたら補足:クラウドプレフィルタの情報の削除をご参照のうえで関連情報の削除をご検討ください。
2. クラウドプレフィルタのみ使用を停止し、InterScan MSSまたはIMSVAをサポート終了まで継続使用する
以下の手順で、既存のメール配送経路からクラウドプレフィルタを除外してください。
除外完了後、クラウドプレフィルタが不要となりましたら補足:クラウドプレフィルタの情報の削除をご参照のうえで関連情報の削除をご検討ください。
2.1 InterScan MSS/IMSVA管理画面の[クラウドプレフィルタ]にアクセスし、表示されるドメインのリストを確認します。
2.2 2.1で確認した各ドメインのDNSゾーンファイルに対し、ドメインに対応するMXレコードをクラウドプレフィルタからご利用のInterScan MSS/IMSVAサーバに変更します。
■変更例
・対象のドメインが"example.test"であり、ご利用のInterScan MSS/IMSVAサーバ環境の公開ドメイン名が"mail1.example.test"、"mail2.example.test"であるとします。
・受信メールの配送経路が「Internet ⇒ クラウドプレフィルタ ⇒ InterScan MSS/IMSVAサーバ環境("mail1.example.test"、"mail2.example.test")」であるとします。
・InterScan MSS/IMSVAの管理者ガイドにも記載の通り、「クラウドプレフィルタへの接続が不可能な場合にはInterScan MSS/IMSVAサーバ環境へ直接メール配送する」推奨構成としています。
[変更対象]
example.test MX preference = 10, mail exchanger = (クラウドプレフィルタのサーバ名)
example.test MX preference = 30, mail exchanger = mail1.example.test
example.test MX preference = 30, mail exchanger = mail2.example.test
[変更後]
example.test MX preference = 10, mail exchanger = mail1.example.test
example.test MX preference = 10, mail exchanger = mail2.example.test
- クラウドプレフィルタのサーバ名は、InterScan MSS/IMSVA管理画面の[クラウドプレフィルタ]に表示されるドメインリストの各ドメイン名クリックし、当該ドメインの[ドメイン]タブの"受信サーバのアドレス"から確認可能です。
- 例に記載のMXレコードの優先度の数値は一例です。
- MXレコードのインターネット上の各DNSサーバへの反映には、通常最大で72時間程度の時間を要します。
2.3 上記2.2の作業を、残りの他のドメインに対しても繰り返し実施します。
なお、上述の変更例は一例となります。実際のDNSレコード変更内容等はお客様環境に依存いたします。
ご不明な点等がある場合は、サポート窓口までご相談ください。
3. クラウドプレフィルタのみをTrend Micro Email Securityへ移行し、InterScan MSSまたはIMSVAをサポート終了まで継続使用する
Trend Micro Email Security(以下、TMEmS)のライセンスを入手しましたら、以下の手順をご参考のうえで移行を行ってください。TMEmSをご利用の際はこちらに記載の注意事項、トラブルシュート情報もご参照ください。
移行完了後、クラウドプレフィルタが不要となりましたら補足:クラウドプレフィルタの情報の削除をご参照のうえで関連情報の削除をご検討ください。
3.1 TMEmSプロビジョニングウィザードの実行
TMEmSの管理画面の初回ログイン時、初期設定のためプロビジョニングウィザードが表示されます。
こちらのオンラインヘルプの内容に従って、同オンラインヘルプの項番1と項番2まで実施します。項番3の「3.Trend Micro Email Securityで管理するドメインを追加します。」は次の手順で実施します。
3.2 TMEmSへのドメインの追加
TMEmS管理画面の[ドメイン]から、クラウドプレフィルタに登録している全ドメインをTMEmSに登録します。クラウドプレフィルタに登録しているドメインの一覧は、InterScan MSSまたはIMSVAの管理画面の[クラウドプレフィルタ]から確認可能です。以下、TMEmSへのドメイン登録時に設定する項目について説明いたします。設定の際は、こちらのオンラインヘルプもご参照ください。
ドメイン追加の際、MXレコードの設定(MXサーバのクラウドプレフィルタからTMEmSへの変更)はこのタイミングでは不要です。
TMEmS設定名 | 設定する値 | 説明 |
---|---|---|
ドメイン名 | InterScan MSSまたはIMSVAの管理画面の[クラウドプレフィルタ]から確認できるドメイン | ・全てのドメインを1つずつ設定します。 ・TMEmSでは*(ワイルドカード)を使用したドメインが設定できません。クラウドプレフィルタでワイルドカードドメインを使用されている場合は、代わりに、対応する全サブドメインを設定いただくことになります。 ・ドメインの確認(後述)も実施してください。 |
受信サーバ |
InterScan MSSまたはIMSVAの管理画面の[クラウドプレフィルタ]から各ドメインを選択し、[ドメイン]タブの[送信先サーバの指定]の設定内容 | ・TMEmSでは*(ワイルドカード)を使用したドメインが設定できません。クラウドプレフィルタでワイルドカードドメインを使用されている場合は、代わりに、対応する全サブドメインを設定いただくことになります。この場合、各サブドメインには当該ワイルドカードドメインの[送信先サーバの指定]の設定内容を設定いただくことになります。 ・MXレコードの設定(MXサーバのクラウドプレフィルタからTMEmSへの変更)はこのタイミングでは不要です。 |
送信サーバ | (無し) |
本設定は、アウトバウンド方向(設定中のドメインが送信者となって外部宛てにメールを送信するケース)のメールをTMEmSが扱う必要がある場合に設定する項目です。クラウドプレフィルタには同等の機能が無いため、本設定は不要です。 |
ドメインの確認について
ドメインの確認には、以下の画面に表示されるTXTレコードをドメインのDNSサーバに公開する必要がございます。
TXTレコードの登録完了後、TMEmSがドメインの当該レコードを確認します。TMEmS管理画面の[ドメイン]にて、以下のように「ドメインが確認されました」と表示されれば確認が完了します。
3.3 クラウドプレフィルタ[条件]タブの設定の移行
InterScan MSSまたはIMSVAの管理画面の[クラウドプレフィルタ]から各ドメインを選択し、[条件]タブを表示します。当該タブの設定[承認済み送信者リスト]、[ブロックする送信者リスト]、[有効な受信者]の内容を確認し、それぞれ対応するTMEmSの設定に移行します。以下の操作を全ドメインに対して実施いただくことになります。
3.3.1 [承認済み送信者リスト]の移行
メールアドレス形式の各エントリは、TMEmS管理画面の[受信保護設定] > [送受信フィルタ] > [送信者フィルタ] > [承認済み送信者]に設定いただくことになります。TMEmSの承認済み送信者の詳細や送信者の追加方法につきましては、こちらをご参照ください。
なお、追加するエントリの適用範囲をTMEmSでも引き続き当該ドメインのみに限定したい場合は、対象の受信者を当該ドメインとしてください。全ドメインに適用したい場合は、対象の受信者を"所属する組織"としてください。
一方、IPアドレス形式のエントリは、TMEmS管理画面の[受信保護設定] > [送受信フィルタ] > [IPレピュテーション] > [承認済みIPアドレス]に設定いただくことになります。TMEmSの承認済みIPアドレスの詳細や追加方法につきましては、こちらをご参照ください。
なお、TMEmSの承認済みIPアドレスは、全ドメインに対して適用されます。特定のドメインのみに限定することはできません。
3.3.2 [ブロックする送信者リスト]の移行
メールアドレス形式の各エントリは、TMEmS管理画面の[受信保護設定] > [送受信フィルタ] > [送信者フィルタ] > [ブロック済み送信者]に設定いただくことになります。TMEmSのブロック済み送信者の詳細や送信者の追加方法につきましては、こちらをご参照ください。
なお、追加するエントリの適用範囲をTMEmSでも引き続き当該ドメインのみに限定したい場合は、対象の受信者を当該ドメインとしてください。全ドメインに適用したい場合は、対象の受信者を"所属する組織"としてください。
一方、IPアドレス形式のエントリは、TMEmS管理画面の[受信保護設定] > [送受信フィルタ] > [IPレピュテーション] > [ブロック済みIPアドレス]に設定いただくことになります。TMEmSのブロック済みIPアドレスの詳細や追加方法につきましては、こちらをご参照ください。
なお、TMEmSのブロック済みIPアドレスは、全ドメインに対して適用されます。特定のドメインのみに限定することはできません。
3.3.3 [有効な受信者]の移行
クラウドプレフィルタの設定[有効な受信者のチェックを有効にする]にチェックを入れている場合、対象のドメインで[有効な受信者]機能を使用しています。対応するTMEmSの機能は受信者フィルタ になります。
クラウドプレフィルタでは、InterScan MSSまたはIMSVA管理画面の[管理] > [IMSS設定](or [IMSVA設定]) > [接続] > [LDAP]で設定しているLDAPサーバから有効な受信者の情報を取得しています。TMEmSでもクラウドプレフィルタ使用時と同じLDAPサーバから有効な受信者の情報を取得する場合は、ディレクトリ同期ツールを適切なWindows環境にインストールいただき、当該LDAPサーバの情報をTMEmSに同期いただくことになります。ディレクトリ同期ツールのインストールにつきましては、こちらをご参照ください。また、ディレクトリ同期ツールの実際のインストール手順の詳細や設定方法につきましては、TMEmS管理画面の[管理] > [ディレクトリ管理] > [ディレクトリの同期]からダウンロード可能なディレクトリ同期ツールのユーザガイドをご参照ください。
ディレクトリ同期ツールを使用して有効な受信者をTMEmSに同期した後、TMEmS管理画面の[受信保護設定] > [送受信フィルタ] > [受信者フィルタ]にて、対象のドメインに対して受信者フィルタ機能を有効にします。
3.4 クラウドプレフィルタ[設定]タブの設定の移行
InterScan MSSまたはIMSVAの管理画面の[クラウドプレフィルタ]から各ドメインを選択し、[設定]タブを表示します。当該タブの設定[メールレピュテーション]、[ウイルス対策]、[スパムメール対策]の内容を確認し、それぞれ対応するTMEmSの設定に移行します。以下の操作を全ドメインに対して実施いただくことになります。
3.4.1 [メールレピュテーション]の移行
[メールレピュテーション]は、TMEmS管理画面の[受信保護設定] > [送受信フィルタ] > [IPレピュテーション] > [設定]に対応します。クラウドプレフィルタでは、[メールレピュテーション]を"標準"または"詳細"に設定可能です。それぞれに対応するTMEmSの設定は以下となります。
TMEmSのIPレピュテーション設定は、全てのドメインで共通の設定になります。ドメイン毎に異なる設定を行うことはできません。お手数ですが、クラウドプレフィルタにおける現状の各ドメインの設定をご確認のうえ、TMEmSで設定する内容を決定いただくようお願いします。
なお、必ずしも下記の通りに移行しなくてはならないというものではございません。現状のご要件に応じて判定条件を強化する等、適宜設定を変更してください。TMEmSにおけるIPレピュテーションの詳細につきましては、こちらをご参照ください。
クラウドプレフィルタの設定 | TMEmSでの設定 |
---|---|
標準 |
■Quick IP List (QIL) -Known Spam Source List (KSSL) |
詳細 |
■Quick IP List (QIL) -Known Spam Source List (KSSL) |
3.4.2 [ウイルス対策]の移行
[ウイルス対策]は、TMEmS管理画面の[受信保護設定] > [ウイルス検索] > [ウイルスポリシー]に対応します。クラウドプレフィルタでは、[ウイルス対策]を"無効"または"有効"に設定可能です。"有効"にした場合、ウイルスが検知されたメールは削除されます。それぞれの設定に対応するTMEmSでのウイルスポリシーの設定は以下となります。
なお、必ずしも下記の通りに移行しなくてはならないというものではございません。現状のご要件に応じて判定条件を強化する等、適宜設定を変更してください。TMEmSにおけるウイルス検索条件の詳細につきましては、こちらをご参照ください。また、TMEmSにおけるポリシールールの受信者と送信者条件の詳細につきましてはこちらを、ルールの処理の詳細につきましては、こちらをご参照ください。
■[ウイルス対策]が"無効"の場合
ウイルスポリシーの作成の必要はありません。TMEmSのデフォルトのウイルスポリシーにつきましては無効にしていただくことになります。デフォルトのポリシーにつきましては、こちらをご参照ください。
■[ウイルス対策]が"有効"の場合
以下の設定のウイルスポリシーが対応いたします。TMEmSのデフォルトのウイルスポリシーを活用される場合、こちらの内容もご参照のうえ適宜デフォルトのポリシーを変更してください。例えば、「ドメイン毎にウイルスポリシーを分ける必要がなく、全ドメインで共通のウイルスポリシーを使用したい」場合は、デフォルトの「(ライセンスアカウント名): Organization: Virus」をベースにウイルスポリシーを設定いただくことも可能です。
設定項目 | 設定内容 |
---|---|
基本情報 - ステータス | "有効化"にチェックを入れます。 |
基本情報 - 名前 | 任意のポリシールール名を設定します。 |
基本情報 - 備考 | 任意にポリシールールに対する説明を設定します。 |
受信者と送信者 - 受信者 | "指定する" - "ドメイン"を選択し、対応するドメインを設定します。 |
受信者と送信者 - 送信者 | "任意のアドレス"を設定します。 |
受信者と送信者 - 除外 | 何も設定せず、空にします。 |
検索条件 - 検出タイプを指定(最低1つ) | 以下3つ全てにチェックを入れます。 -駆除可能な不正プログラムまたは不正プログラムコード -マスメーリング型の駆除不能なウイルスまたは不正プログラムコード -マスメーリング型ではない駆除不能なウイルスまたは不正プログラムコード |
検索条件 - 機械学習型検索の指定 |
以下にチェックを入れます。 |
検索条件 - 高度な設定の指定 |
以下のチェックを外します。 |
処理 | ■インターセプト "メッセージ全体を削除"を設定します。 ■監視 何も設定しません。 もし、送信者への通知メールの送信等を実施したい場合は、必要に応じて通知の設定等を行ってください。 |
3.4.3 [スパムメール対策]の移行
[スパムメール対策]は、TMEmS管理画面の[受信保護設定] > [スパムメールフィルタ] > [スパムメールポリシー]に対応します。クラウドプレフィルタでは、[スパムメール対策]を"無効"または"有効"に設定可能です。"有効"にした場合、判定結果("スパムメール"または"スパムメールの可能性があるメール")に応じて異なる処理を適用できます。それぞれの設定に対応するTMEmSでのスパムメールポリシーの設定は以下となります。
なお、必ずしも下記の通りに移行しなくてはならないというものではございません。現状のご要件に応じて判定条件を強化する等、適宜設定を変更してください。TMEmSにおけるスパムメールフィルタ検索条件の詳細につきましては、こちらをご参照ください。また、TMEmSにおけるポリシールールの受信者と送信者条件の詳細につきましてはこちらを、ルールの処理の詳細につきましては、こちらをご参照ください。
■[スパムメール対策]が"無効"の場合
スパムメールポリシーの作成の必要はありません。TMEmSのデフォルトのスパムメールポリシーにつきましては無効にしていただくことになります。デフォルトのポリシーにつきましては、こちらをご参照ください。
■[スパムメール対策]が"有効"の場合
以下の設定のスパムメールポリシーが対応いたします。クラウドプレフィルタでは「1つの設定の中で、スパム判定結果"(スパムメール)"と"(スパムメールの可能性があるメール)"のそれぞれに対して個別のアクションを設定」できましたが、TMEmSでは1つのスパムメールポリシー内で「異なるスパム判定結果に対して個別のアクションを設定」することができません。そのため、クラウドプレフィルタにおける2種類の判定結果に応じて、2つのスパムメールポリシーを用意いただくことになります。
TMEmSのデフォルトのスパムメールポリシーを活用される場合、こちらの内容もご参照のうえ適宜デフォルトのポリシーを変更してください。例えば、「ドメイン毎にスパムメールポリシーを分ける必要がなく、全ドメインで共通の1つのスパムメールポリシーを使用したい」場合は、デフォルトの「(ライセンスアカウント名): Organization: Spam or Phish」をベースにスパムメールポリシーを設定いただくことも可能です。
①クラウドプレフィルタの判定結果"(スパムメール)"に対応するTMEmSのスパムフィルタルール
設定項目 | 設定内容 |
---|---|
基本情報 - ステータス | "有効化"にチェックを入れます。 |
基本情報 - 名前 | 任意のポリシールール名を設定します。 |
基本情報 - 備考 | 任意にポリシールールに対する説明を設定します。 |
受信者と送信者 - 受信者 | "指定する" - "ドメイン"を選択し、対応するドメインを設定します。 |
受信者と送信者 - 送信者 | "任意のアドレス"を設定します。 |
受信者と送信者 - 除外 | 何も設定せず、空にします。 |
検索条件 |
以下にチェックを入れ、レベルを最低(最も控えめ)にします。 -スパムメール レベル:最低(最も控えめ) その他の以下につきましてはチェックを外します。 -ビジネスメール詐欺 (BEC) |
処理 |
クラウドプレフィルタでは、"削除"または"隔離"のいずれかが選択できます。 【"削除"の場合】 ■インターセプト |
②クラウドプレフィルタの判定結果"(スパムメールの可能性があるメール)"に対応するTMEmSのスパムフィルタルール
設定項目 | 設定内容 |
---|---|
基本情報 - ステータス | "有効化"にチェックを入れます。 |
基本情報 - 名前 | 任意のポリシールール名を設定します。 |
基本情報 - 備考 | 任意にポリシールールに対する説明を設定します。 |
受信者と送信者 - 受信者 | "指定する" - "ドメイン"を選択し、対応するドメインを設定します。 |
受信者と送信者 - 送信者 | "任意のアドレス"を設定します。 |
受信者と送信者 - 除外 | 何も設定せず、空にします。 |
検索条件 |
以下にチェックを入れ、レベルを中高にします。 -スパムメール レベル:中高 その他の以下につきましてはチェックを外します。 -ビジネスメール詐欺 (BEC) |
処理 |
クラウドプレフィルタでは、"削除"、"隔離"、”転送”のいずれかが選択できます。 【"削除"の場合】 ■インターセプト |
3.5 デフォルトのポリシーの確認
TMEmSでは、デフォルトでいくつかのポリシールールが有効となっております。こちらをご参照のうえ、必要に応じてデフォルトのポリシーの設定変更や無効化を実施してください。
3.6 メール配送テストの実施
必要に応じて、MXレコードのTMEmSへの変更の前に、TMEmSに対するメール配送テストを実施します。
テスト実施前に、こちらの項番2.aの内容をご参照のうえ、TMEmSの配送先となるメールサーバ環境(InterScan MSSまたはIMSVA環境)がTMEmSからのアクセスを許可するよう、ファイアウォール設定等が変更済みであることをご確認ください。
メール配送テストは、TMEmS管理画面の[ドメイン] > (ドメインを選択) > [受信サーバ]の以下から可能です。ただし、こちらは指定した後段のメールサーバに対する配送テストとなり、ポリシーのテスト等は実施できません。
ポリシー等の実際の動作確認も含めたテストを実施されたい場合、こちらの項番2.cに記載の受信保護設定用のMXサーバに直接メールを送信することで実施可能ですが、TMEmSが登録されたドメイン宛てのメールの受信を許可するには、「当該ドメインのMXレコードにTMEmSの受信保護設定用MXサーバが登録されている」必要があります。そのため、一時的に以下のように「TMEmSの受信保護設定用MXサーバが最も優先度が低くなる」ようにMXレコードを変更いただくことをご検討ください。
■変更例
・対象のドメインが"example.test"であり、ご利用のInterScan MSS/IMSVAサーバ環境の公開ドメイン名が"mail1.example.test"、"mail2.example.test"であるとします。
・受信メールの配送経路が「Internet ⇒ クラウドプレフィルタ ⇒ InterScan MSS/IMSVAサーバ環境("mail1.example.test"、"mail2.example.test")」であるとします。
・InterScan MSS/IMSVAの管理者ガイドにも記載の通り、「クラウドプレフィルタへの接続が不可能な場合にはInterScan MSS/IMSVAサーバ環境へ直接メール配送する」推奨構成としています。
・MXレコードの数値(優先度)は一例です。
[変更対象]
example.test MX preference = 10, mail exchanger = (クラウドプレフィルタのサーバ名)
example.test MX preference = 30, mail exchanger = mail1.example.test
example.test MX preference = 30, mail exchanger = mail2.example.test
[変更後]
example.test MX preference = 10, mail exchanger = (クラウドプレフィルタのサーバ名)
example.test MX preference = 30, mail exchanger = mail1.example.test
example.test MX preference = 30, mail exchanger = mail2.example.test
example.test MX preference = 50, mail exchanger = (TMEmSの受信保護設定用のMXサーバ)
なお、受信保護設定用のMXサーバは、TMEmS管理画面の[ドメイン] > (ドメインを選択) > [受信サーバ]の以下からも確認可能です。また、MXレコードのインターネット上の各DNSサーバへの反映には、通常最大で72時間程度の時間を要します。
3.6 MXレコードの切り替え
最後に、TMEmS管理画面の[ドメイン]の各ドメインに対してMXレコードの切り替えを行います。こちらの項番2.c、2.d、2.eの内容をご参照のうえで切り替えを実施してください。
なお、MXレコードのインターネット上の各DNSサーバへの反映には、通常最大で72時間程度の時間を要します。
以上で、クラウドプレフィルタからTMEmSへの移行が完了となります。
4. 補足:クラウドプレフィルタの情報の削除
クラウドプレフィルタに保持される情報とその保持期限、削除等に関する詳細は以下の通りです。
種類 | 保持期限 | ユーザの削除操作 | 補足情報 |
---|---|---|---|
アカウント情報 | 無期限 | 不可能 | クラウドプレフィルタのアクティベーションコードの猶予期間の終了から40日後にInterScan MSS/IMSVA管理画面の[クラウドプレフィルタ]にアクセスすると、InterScan MSSまたはIMSVAは、自身がローカルに持つクラウドプレフィルタのアカウント情報を削除します。一方、クラウドプレフィルタ環境に保持されているアカウント情報は、削除されません。 |
ドメイン情報 | 無期限 |
可能 | ・クラウドプレフィルタのアクティベーションコードの猶予期間の終了から40日後にInterScan MSS/IMSVA管理画面の[クラウドプレフィルタ]にアクセスすると、InterScan MSSまたはIMSVAは自動的にクラウドプレフィルタに対し全ドメインの削除指示を出します。 ・クラウドプレフィルタは、削除されたドメイン宛てのメールを受信拒否いたします。 |
クラウドプレフィルタのログ | 過去30日間 | 不可能 | 常に現時点から過去30日間のログのみ保持しています。そのため、クラウドプレフィルタへのメール送信停止から30日後に自動的に全てのログが削除されます。 |
ログ情報につきましては、クラウドプレフィルタ使用終了から30日後に全て削除されることになります。
しかしながら、クラウドプレフィルタ環境に保持されているアカウント情報につきましては、お客様が削除操作を行うことができません。また、「アクティベーションコードの猶予期間の終了から40日経過する前にInterScan MSSまたはIMSVAを廃棄する」場合等、「アカウント情報もドメイン情報もクラウドプレフィルタ環境に残存したままとなる」ケースもございます。
そのため、クラウドプレフィルタが不要になったタイミングで、以下いずれかの実施をご検討ください。
1. InterScan MSS/IMSVA管理画面の[クラウドプレフィルタ]から全ドメインの削除を実施してください。アカウント情報のクラウドプレフィルタ環境からの削除につきましては、弊社サポート窓口にご依頼ください。
2. 万一InterScan MSS/IMSVAサーバを廃棄してしまった場合等、ドメインの削除の実施も困難な場合は、アカウント情報とドメイン情報の削除につきまして、弊社サポート窓口にご依頼ください。
なお、2024年3月31日のサポート終了から3か月後に、クラウドプレフィルタ環境に残存する全てのアカウント情報と登録ドメイン情報の削除を実施予定です。
5. よくあるご質問
Q1.クラウドプレフィルタを利用しているかどうかは、どこから確認できますでしょうか。
クラウドプレフィルタは、以下の製品のオプション機能として提供しております。
InterScan Messaging Security Suite(以下、InterScan MSS) 9.1 Linux版
InterScan Messaging Security Virtual Appliance(以下、IMSVA) 9.1
上記製品をご利用で、以下の2つの条件をすべて満たす場合、クラウドプレフィルタをご利用中です。
1. InterScan MSS/IMSVA管理画面の[管理] > [製品ライセンス]の"クラウドプレフィルタ"にて、アクティベーションコードの登録があること。
2. InterScan MSS/IMSVA管理画面の[クラウドプレフィルタ]にてドメインの登録があること。そして、当該ドメインに対するDNS MXレコードを"クラウドプレフィルタのサーバ(※)"に設定していること。
(※)同画面にてドメイン名のリンクをクリックし、[ドメイン]タブの[受信サーバのアドレス]から確認可能です。
Q2.Trend Micro Email Securityには「InterScan MSS/IMSVA移行ツール」という機能があるかと存じます。当該機能を使用してクラウドプレフィルタの設定をTrend Micro Email Securityに移行できますでしょうか。
クラウドプレフィルタはInterScan MSS/IMSVA移行ツールの移行対象とはなっておりません。詳細はこちらをご確認ください。そのため、上述に記載の通り、各種クラウドプレフィルタの設定を手動で移行いただく必要がございます。
Q3.クラウドプレフィルタは2024年3月31日に終了するとのことですが、当該日以降はクラウドプレフィルタへのメールの送信が不可能となるのでしょうか。また、クラウドプレフィルタ上のアカウント情報やログは残ったままになるのでしょうか。
サポート終了日以降のクラウドプレフィルタの動作等につきましては、保証ないし回答いたしかねます。サポート終了日前までに、本ページでご案内しておりますようなメール配送経路の変更対応をお願いいたします。
また、クラウドプレフィルタ上の情報の扱いにつきましては補足:クラウドプレフィルタの情報の削除をご参照ください。
Q4.Trend Micro Email Securityを利用するにあたっての注意事項やトラブルシュート情報はありますでしょうか。
こちらに情報をまとめておりますので、ご参照ください。
Q5.上述の説明の中でTrend Micro Email Securityの購入やライセンスの入手について言及されておりますが、どのように購入またはライセンスを入手すればよろしいでしょうか。
弊社担当営業、またはInterScan Messaging Securityシリーズを購入された販社様等にまずはご相談をお願いいたします。