■Patch 3とは
Patch 3とは、InterScan Messaging Security Suite(以下 InterScan MSS) 5.1 Service Pack 1 Solaris版リリース以降から下記ビルドまでのHotFixを含む累積的な修正プログラムです。
InterScan MSS 5.1 Service Pack 1 Solaris版 Patch3収録ビルド
モジュール | Build番号 |
InterScan MSSモジュール | 5.1-Build 2048 |
検索モジュール(libCIS_DLL.so) | 5.1-Build 1240 |
メッセージモジュール(libtmmsg.so) | 5.1-Build 1290 |
Trend Micro Control Managerエージェント(libEN_Product.so) | 5.1-Build 2048 |
eManagerモジュール | 5.1-Build 1125 |
既にPatch1またはPatch2の適用を実施している場合、Patch1/Patch2を適用した状態で今回公開した修正プログラムを適用することが可能です。また、Patch1/Patch2の適用を実施していない場合、マスタープログラムより、今回公開したPatch3の適用を実施することが可能です。
なお、上記ビルド以降のHotFixを適用されている環境の場合には、Patch3を適用することでHotFix提供のモジュールが上書きされる場合があります。該当されます場合には、Patch3適用後に再度HotFixの適用を実施してください。
■インストールの前に
インストールを行なう前に、付属のReadmeファイルおよび管理者ガイドをお読みください。InterScan MSSのご利用にあたり重要な情報が記載されています。
本Patch 3(5.1-Build_2048)の適用前にInterScan MSS 5.1 マスタープログラム、InterScan MSS 5.1 サービスパック1がインストールされている必要があります。
InterScan Messaging Security Suite 5.1 Solaris版 | ||||
プロダクト | バージョン | サイズ | 日付 | ユーザ・ガイド |
| 5.1 | 35.4 MB (37,124,826 bytes) | 2003/03/31 | |
| 5.1 | 9.3MB (9,773,608 bytes) | 2004/04/08 | |
■事前準備
Patch 3のインストールトラブルに備え、各種ファイルのバックアップを行ってください。バックアップしたファイルはシステムのリカバリに使用することが可能です。
製品Q&A:4991「InterScan Messaging Security Suiteのバックアップとリカバリ方法」
■最新版ダウンロード
次のファイルは「最新版ダウンロード」からダウンロードできます。
InterScan Messaging Security Suite 5.1 Solaris版 Patch | ||||
プロダクト | バージョン | サイズ | 日付 | ユーザ・ガイド |
| 5.1 | 5.90 MB (6,192,880 バイト) | 2005/07/06 | |
■インストール手順
本Patch 3(5.1-Build_2048)のインストール手順は次の通りです。
1. root(システム管理者)権限でログインします。
2. 任意の箇所にディレクトリを作成し、移動します。
# mkdir /tmp/IMSS51SP1_PATCH3 |
3. 本Patch 3(5.1-Build_2048)を先の手順にて作成したディレクトリに展開します。
# gzip -cd imss51sp1_sol_patch3.tar.gz | tar xvf - |
4. crond を停止します(※)。
起動スクリプトなどから crond を停止します(または、InterScan MSS 関連エントリのある毎時 0 分、30分をまたがない時間に Patch の適用を実施します)。
5. 展開により得られたスクリプト「patchinstall」に"install"オプションを指定して実行します。
# ./patchinstall install |
6. このスクリプトの実行により、次の作業が自動で実行されます。
• InterScan MSS関連サービスの停止
• 置換するモジュールのバックアップ
• Patch 3の適用
• InterScan MSS関連サービスの再起動
7. インストール先ディレクトリを確認するメッセージが表示されます。問題ない場合はそのままリターンキーを押下してください。
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8. バックアップファイルの作成先を確認するメッセージが表示されます。確認の上、リターンキーを押下してください。
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9. サービスの再起動が行われインストールが完了します。
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10. 事前に crond を停止した場合は crond を再開します。
■予想適用時間
平均 5 分間
*検証環境における修正プログラム適用に要した時間を記載したものです。ネットワーク環境や適用するコンピュータの性能などによって適用時間は異なります。あくまでも目安としてご利用ください。
■インストールの確認手順
インストールおよびアップデートの確認手順は次の通りです。
1. Webブラウザを起動し、ポート番号 (:8081) をつけたInterScan MSSのURLを入力します。IPアドレスの部分は、InterScan MSSのFQDN名またはIPアドレスのいずれかを入力します。
http://(InterScan MSSのIPアドレス):8081/IMSS.html
https://(InterScan MSSのIPアドレス):8445/IMSS.html
2. InterScan MSSの管理コンソールにはパスワードが設定されています。初期設定ではInterScan MSSの管理コンソールのパスワードは設定されていません。
3. 管理コンソールにログイン後、表示される下記情報を参照してください。
■インストールの後に
インストールを行なった後に、ウイルスパターンファイルおよびウイルス検索エンジンのアップデートを行なうことを強くお勧めします。最新のウイルスに対応するために、ウイルス検索エンジン、ウイルス検索パターンファイルを、常に最新の状態に保っていただく必要があります。
製品Q&A:6968「パターンファイルと検索エンジンのアップデート方法」
■アンインストール手順
本Patch 3(5.1-Build_2048)のインストール手順は次の通りです。
1. root(システム管理者)権限でログインします。
2. インストール時に使用したスクリプト「patchinstall」に"rollback"オプションを指定して実行します。
# ./patchinstall rollback |
3. このスクリプトの実行により、次の作業が自動で実行されます。
• InterScan MSS関連サービスの停止
• Patch 3のアンインストール
• InterScan MSS関連サービスの再起動
4. サービスの再起動が行われ、アンインストールが完了します。
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■修正される既知の問題
本Patch 3(5.1-Build_2048)の適用により修正される既知の問題は次のとおりです。
InterScan Messaging Security Suite 5.1 Solaris版 Patch3 | ||||
項番 | 製品Q&A | 問題内容 | ||
1 | - | InterScan MSSにおいてe-mailに添付された圧縮ファイルにブロック対象の日本語キーワードと一致する文字情報が含まれていた場合、そのe-mailのブロックに失敗する問題が修正されます。 | ||
2 | - | InterScan MSSで処理するe-mailの受信者アドレスに「<」および「>」が含まれているとe-mailが正しく処理されない問題が修正されます。これは、InterScan MSSにおいて検索処理のためにe-mailメッセージの分割が必要な場合に、受信者アドレスに含まれる「<」および「>」を正しく処理できず、メッセージが下位SMTPサーバから拒否され、InterScan MSSの<install-dir>/imss/queue/malformフォルダに移動されるという問題でした。 | ||
3 | - | InterScan MSSからの各イベントをSNMPトラップで通知するためのMIBファイルが提供されるようになります。イベントごとのトラップタイプも自由に編集できます。 | ||
4 | - | InterScan MSSでe-mail全体を検索するように設定されている場合に、一時ディレクトリを「/tmp」以外に設定していると、e-mailや添付ファイルがウイルス感染している/いないにかかわらず、すべてのe-mailが隔離されていた問題が修正されます。 | ||
5 | - | InterScan MSSの通常のログモードにおいて、クライアントのIPアドレスと、メッセージIDを記録できる機能が追加されます。 | ||
6 | - | 隔離フォルダ内のメッセージサイズが許容量に達すると、それ以降の処理メッセージを隔離フォルダに保存できなくなったことを通知するイベントのコード451が返信されるようになります。 | ||
7 | - | InterScan MSS管理コンソールの左のメニューから [設定] → [Postfix] → [ドメインベース配信] の順に選択して表示される画面で、「AllOthers」というドメイン名を追加した場合、このドメイン名を削除できなくなる問題が修正されます。 | ||
8 | - | Webコンソールにおいてユーザが設定を変更し、サーバを再起動した際に、デーモンが起動しないことがある問題が修正されます。 | ||
9 | - | 間に「quit」コマンドを使用せずに複数のメッセージが送信された場合に、ログの「mail from」と「rcpt to」エントリで2件目以降のメッセージのUUIDが重複する問題が修正されます。 | ||
10 | - | Control Managerサーバでイベント通知が利用可能になっている状態で、デーモンが停止してControl Managerエージェントがまだ起動している場合に、Control Managerエージェントがこのイベント通知を送信しない問題が修正されます。この通知はデーモンが再起動したときに送信されていました。 | ||
11 | - | 隔離領域を初期設定以外の領域に設定していると、Webコンソールで隔離されたメッセージが配信されない場合がある問題が修正されます。この場合、aphostはタイムアウトになっていました。 | ||
12 | - | InterScan MSSが送信した通知が下位SMTPサーバに正しく配信されなかった際に、再配信の処理が無限に繰り返される問題が修正されます。5回試行しても配信されなかった通知は「malform (不正メール)」ディレクトリに移動されます。この修正は、下位SMTPサーバに5xxのエラーコードが返された場合にも適用されます。 | ||
13 | 10771 | InterScan MSSがPostfixの設定ファイル「main.cf」に次の行を不正に追加し、Postfixが正しく起動できない問題が修正されます。 | ||
14 | - | InterScan MSSで、x-uuencode形式の添付ファイルの処理時に検索エンジンからエラー -82が返され、ファイルを正しく処理できない問題が修正されます。 | ||
15 | - | 古くなったファイルの削除が必要になったときに送信される通知メッセージに<CRLF>が挿入されずbare-LFが挿入されるため、通知メッセージが一行に置き換わってしまう問題が修正されます。 | ||
15 | - | 通知メッセージの件名フィールドにASCII文字と非ASCII文字が含まれている場合、InterScan MSSで件名を正しくエンコードできない問題が修正されます。 | ||
16 | - | InterScan MSSのeManagerフィルタにおいて、ファイル名に非ASCII文字が含まれている場合に、メッセージ添付ファイルフィルタによるファイル検索に誤りが生じる問題が修正されます。 | ||
17 | - | InterScan MSSのログファイル内に「run fails: 24」がたびたび書き込まれる問題が修正されます。 | ||
18 | - | 特定のPDFファイルの検索中にInterScan MSSのプロセスが停止され、PDFファイルが添付されたメッセージが正しく処理されないという問題が修正されます。 | ||
19 | - | InterScan MSSデーモンの再起動時に、親プロセスが停止せず、子プロセスも終了しない状態になってしまう問題が修正されます。 | ||
20 | - | POP3検索で感染メッセージを検索した際、通知メッセージの中の「%SENDER%」変数に正しい値が表示されず「POP3FromLabel@」という値が使用される問題が修正されます。また、受信者のアドレスを取得できないという内容のエラーメッセージが表示されなくなります。 | ||
21 | - | 次のフォーマットの受信者メールアドレスが正しく処理されず、「malform」ディレクトリに移動されてしまう問題が修正されます。 | ||
22 | - | 通知用のDFファイルが見つからないという次のエラーメッセージがログに出力されているにもかかわらず、実際にはその後DFファイルが作成され通知が正常に送信される場合があった問題が修正されます。 | ||
23 | - | 既知のセキュリティ問題が解消されたApacheサーバ1.3.33に対応するようになります。 | ||
24 | - | 最近インストールされたService Pack、Patch、HotFixのバージョンを管理コンソールから確認できる機能が追加されます。 | ||
■変更されるファイル一覧
Patch 3(5.1-Build_2048)インストールにより次のファイルが変更されます。Patch 3(5.1-Build_2048)のインストールトラブルに備え、各種ファイルのバックアップを行ってください。バックアップしたファイルはシステムのリカバリに使用することが可能です。
ファイル名 | 日付/サイズ | Build番号 | 機能 |
imss51sp1_sol_patch3.tar.gz | 2005/05/11 | 2048 | |
aphost | 2005/02/10 | 2048 | 管理コンソール補助モジュール |
func.js | 2005/02/10 | * | - |
imssd | 2005/02/10 | 2048 | メールデータ処理メインモジュール |
imsssysmon | 2005/02/10 | 2048 | プロセス等の監視モジュール |
imssutilerr.dat | 2005/02/10 | * | - |
libicuuc.so | 2005/02/10 | * | - |
libtmau.so | 2005/02/10 | * | - |
scheduled | 2005/02/10 | 2048 | スケジュールアップデートモジュール |
S99IMSS | 2004/11/01 | * | imssd 用起動スクリプト |
about.htm.xhtml | 2005/02/10 | * | 管理コンソール内設定画面 |
delivery_settings.htm.xhtml | 2005/02/10 | * | 管理コンソール内設定画面 |
general_settings.htm.xhtml | 2005/02/10 | * | 管理コンソール内設定画面 |
httpd | 2005/02/12 | 1.3.33 | 管理コンソールメインモジュール |
libssl.so | 2005/02/12 | 2.8.22 | 管理コンソール暗号化サポート |
main.htm.xhtml | 2005/02/10 | * | 管理コンソール内設定画面 |
openssl | 2005/02/12 | 0.9.7e | 暗号ライブラリ |
product_register.htm.xhtml | 2005/02/10 | * | 管理コンソール内設定画面 |
libCIS_DLL.so | 2005/03/22 | 1240 | 検索モジュールライブラリ |
libtmmsg.so | 2005/03/03 | 1290 | メッセージモジュール |
libEN_Product.so | 2005/02/10 | 2048 | Control Managerエージェントライブラリ |
arrow_down.gif | 2005/02/04 | * | 管理コンソール用画像データ |
arrow_up.gif | 2005/02/04 | * | 管理コンソール用画像データ |
libdmc_comm.so | 2005/02/04 | * | eManager関連ライブラリ |
libdmc_dtct.so | 2005/02/04 | * | eManager関連ライブラリ |
libdmc_txdoc.so | 2005/02/04 | * | eManager関連ライブラリ |
libdmc_txif.so | 2005/02/04 | * | eManager関連ライブラリ |
libdmc_txli.so | 2005/02/04 | * | eManager関連ライブラリ |
libdmc_txpdf.so | 2005/02/04 | * | eManager関連ライブラリ |
libdmc_txppt.so | 2005/02/04 | * | eManager関連ライブラリ |
libdmc_txxls.so | 2005/02/04 | * | eManager関連ライブラリ |
libem_core.so | 2005/02/04 | 1125 | eManager関連ライブラリ |
libem_plgin.so | 2005/02/04 | 1125 | eManager関連ライブラリ |
libem_wizrd.so | 2005/02/04 | 1125 | eManager関連ライブラリ |
libem_ui.so | 2005/02/04 | 1125 | eManager関連ライブラリ |
em_err_msg.js | 2005/02/04 | * | eManager関連JavaScriptファイル |
emJavaScript.js | 2005/02/04 | * | eManager関連JavaScriptファイル |
imss50.mib | 2005/02/12 | * | MIB ファイル |
※Patch適用時に cron に登録された InterScan MSS 関連のエントリが実行されると、Patchの適用に失敗する場合がありますのでご注意ください。
