2019年7月31日に、「ウイルスバスター コーポレートエディション」の後継となる新製品「Trend Micro Apex One」が公開されました。
本製品Q&Aにて、ウイルスバスター コーポレートエディション(以下、ウイルスバスター Corp.) として記載のあるものは、 基本的には、Trend Micro Apex One(以下、Apex One)でも同様となります。
本製品Q&Aでは、アップデートエージェントの概要および設定方法について説明します。
※ウイルスバスター コーポレートエディションをウイルスバスター Corp.と記載します。
アップデートエージェントとは
アップデートエージェントとは、ウイルスバスター Corp. サーバとウイルスバスター Corp. クライアント間のネットワークが低帯域幅である場合や混雑が予想される場合などに、コンポーネントのアップデート時におけるネットワーク帯域への負荷を軽減させることを目的とした機能です。
例えば、クライアント端末が属するネットワークが複数のセグメント化されており、それぞれのセグメントからウイルスバスター Corp.サーバへ接続する場合、ネットワーク帯域の混雑が予想されるセグメントにおいては、そのセグメント内の特定のウイルスバスター Corp. クライアントをアップデートエージェントに設定し、同じセグメントに属するその他クライアントはアップデートエージェントに設定したウイルスバスター Corp. クライアントからコンポーネントをアップデートすることができます。
以下の流れでコンポーネントをアップデートすることが可能です。
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ActiveUpdateサーバ
↓
ウイルスバスター Corp.サーバ
↓
この部分のネットワーク帯域の負荷を軽減します。
↓
アップデートエージェントに設定したウイルスバスター Corp. クライアント
↓
一般のウイルスバスター Corp. クライアント
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これにより、ウイルスバスター Corp.サーバと特定のセグメントのウイルスバスター Corp. クライアント間におけるアップデート時の負荷を、ウイルスバスター Corp.サーバと1台のアップデートエージェント間の負荷だけに軽減することが可能です。
システム要件と配信できるモジュール
クライアント端末をアップデートエージェントとして設定する場合は、システム要件を満たしているかどうかご確認ください。
また、アップデートエージェントに設定したクライアント端末から配下のウイルスバスターCorp. クライアントへ配信可能なモジュールについては、以下の製品Q&Aをご参照ください。
アップデートエージェントの設定方法
特定のクライアントをアップデートエージェントに設定する方法は以下のとおりです。
- 以下の手順にて、ルートドメインはすべてのクライアントがアップデートエージェントとして指定されることになるため、選択できません。
- IPv6 シングルスタックのアップデートエージェントからIPv4 シングルスタッククライアントには、アップデートを直接配信することができません。同様に、IPv4シングルスタックのアップデートエージェントからIPv6 シングルスタッククライアントにも、アップデートを直接配信することができません。このような場合に、アップデートエージェントからクライアントにアップデートを配信するには、IP アドレス変換が可能なDeleGate などのデュアルスタックプロキシサーバが必要です。
- ウイルスバスター Corp. の管理コンソールを開きます。
- 左側のメニューより、[クライアント] → [クライアント管理] を選択します。
- クライアントツリーからアップデートエージェントに設定するクライアントを選択します。
- クライアントを選択した状態のまま、上部のメニューから、[設定] をクリックし、[アップデートエージェント設定] を選択します。
- アップデートエージェントとして機能する項目を選択し、[保存] をクリックします。
アップデートエージェントのアップデート元の設定
アップデートエージェントに設定したウイルスバスター Corp. クライアントがコンポーネントをアップデートするアップデート元を設定します。
通常は、ウイルスバスター Corp.サーバを選択してください。
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ActiveUpdateサーバ
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ウイルスバスター Corp.サーバ
↓
この部分の設定を行います。
↓
アップデートエージェントに設定したウイルスバスター Corp. クライアント
↓
一般のウイルスバスター Corp. クライアント
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- ウイルスバスター Corp. サーバの管理コンソールを開きます。
- メニューから、[アップデート] → [クライアント] → [アップデート元] を選択します。
- アップデートエージェントがウイルスバスター Corp.サーバから最新のコンポーネントをアップデートする場合は、以下の項目にチェックを付けます。
- [ユーザ指定アップデート元] → [アップデートエージェントの場合は、ウイルスバスター Corp. サーバからのみアップデートを実行します。]
アップデート元を別途指定される場合には、[ユーザ指定アップデート元] にチェックを入れ、[ユーザアップデート元リスト] にて[追加] を選択し、アップデート元を追加します。
一般のクライアントのアップデート元をアップデートエージェントへ変更する方法
ウイルスバスター Corp. クライアントのアップデート元をアップデートエージェントへ変更するには以下の手順を実施します。
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ActiveUpdateサーバ
↓
ウイルスバスター Corp.サーバ
↓
アップデートエージェントに設定したウイルスバスター Corp. クライアント
↓
この部分の設定を行います。
↓
一般のウイルスバスター Corp. クライアント
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- ウイルスバスター Corp. サーバの管理コンソールを開きます。
- メニューから、[アップデート] → [クライアント] → [アップデート元] を選択します。
- [ユーザ指定のアップデート元] にチェックをいれ、[ユーザ指定アップデート元リスト] にて[追加]を選択し、アップデート元を追加します。
- 表示された画面で、クライアントのIP アドレスを入力します。IPv4 のアドレス範囲、IPv6 のプレフィックスおよび長さ、またはその両方を入力します。
- [保存] をクリックします。
- [すべてのクライアントに通知] をクリックしてクライアントへ通知します。