概要
Red Hat Enterprise Linux 7 (CentOS 7) へDeep Security Agent (DSA)を導入しました。
サービスの停止後、Activeステータスを確認すると"Active: failed(Result: signal)"になっています。
詳細
事象の概要
本事象は、DSA 10.0以前のバージョンにおける既知の制限事項となります。
DSAのサービスを停止している状態でサービスの状況を確認すると、本来正常に停止しているサービスであれば"inactive (dead)"の表示になるはずであるのに対し、以下のような表示になります。
# systemctl status ds_agent
● ds_agent.service - LSB: Trend Micro Deep Security Agent
Loaded: loaded (/etc/rc.d/init.d/ds_agent; bad; vendor preset: disabled)
Active: failed (Result: signal) since 火 2017-03-28 19:09:24 JST; 16min ago
原因
本事象は、以下のシナリオで発生します。
- OSでサービスの管理を司るsystmedが、ds_agentの停止時にTERMシグナルを送信します
- ds_agentサービスは、停止時に不正プログラム機能であるds_amのシャットダウンを試みるものの、ds_amはイベントの待ち受け状態を継続しているため、正常にシャットダウンできません
- systmedは、TERMシグナル送信後もなおds_agentのプロセスが活動中のため、強制停止シグナル(SIGKILL)を送信します
- その結果、ds_agentサービスの状態を確認するとfailed (Result: signal)のステータスが報告されます。
対処法
不正プログラム対策機能が一時的にでも有効化されていたDSA10.0およびそれ以前のバージョンでは、サービス停止後に必ずこのステータスが報告されますが、これは異常な状態では無く、実際にはds_agentおよび関連プロセスは停止済みで、次回以降のサービス開始にも影響はありません。
ds_agentにおける、failed (Result: signal)のステータスは、正常停止状態と同等と判断可能で、特に対処の必要はありません。
運用上、このようなステータス報告が望ましく無い場合、DSA 11 Update 1 (11.0.0.326) 以降ではこの既知の制限事項が改善されておりますので、DSAのアップグレードをご検討ください。
