InterScan MSS 7.0 から 7.1へのアップグレードならびにマイグレーション時に、特定の条件で問題が発生し、アップグレードならびにマイグレーションに失敗します。
InterScan MSS 5.11 からアップグレードされるお客様は、こちらも合わせてご確認ください。
その発生条件と対処方法は以下の通りです。
■発生条件
InterScan MSS 7.0 環境で、次のルールに対して該当するアクションを選択している場合にインストールが失敗します。
ルール:
[検索の除外] - [暗号化メッセージ(検索不能)]
[検索の除外] - [パスワードで保護されたzipファイル]
処理:
[メッセージをインターセプトしない]
※設定として [メッセージをインターセプトしない] のみが選択された状況での管理コンソール上の [処理] 項目表示は [ログのみ] となります
※上記の設定をされおり、アップグレードまたは、マイグレーション前に、設定を変更した場合に、別の問題が発生することが一部のお客様で確認されております。
そのため、以下に記載しております回避策を実施することを強く推奨いたします。
■回避策
本問題を修正したファイルを取得し、該当するインストール方法にて作業を実施してください。
◆migration_tool本体
ファイル名:migration_tool_70to71.tar.gz
MD5:41FF1DBC7544A65F4D0BD9F1366FD8E2
◆migration_tool Readme
ファイル名:migration_tool_70to71_jp_readme.txt
MD5:9F7BA708AC0E97690339183985833BF6
◆パッケージファイル
ファイル名:migration70.tz
MD5:877DB66D9DD521C85711932FE775F2A4
注)ご利用中のブラウザの種類によっては、パッケージファイルのダウンロード時に、
ファイルの名前が [migration70.tgz] と変更される場合がございます。
この場合は、ファイル名を [migration70.tz] に変更していただくようお願いいたします。
■アップグレードを実施するお客様
以下の手順にて、実施してください。
手順1:
上記URLにあるモジュールをダウンロードします。
# mkdir migtool
# cd migtool
<モジュールをmigtool内に配置します>
手順2:
InterScan MSS 7.1インストールプログラムを展開した下記パスに存在する既存の『migration_tool_70to71.tar.gz』を、上記で入手した新規migration_toolに置き換えます。
※置換前には念のために既存ファイルのバックアップを実施してください。
# cd <インストールモジュール展開ディレクトリ>
# mkdir backup
# mv ./Program/migration/migration_tool_70to71.tar.gz ./backup/
# cp -p <migtool ディレクトリ>/migration_tool_70to71.tar.gz ./Program/migration/
手順3:
「imss.tar」ファイルのバックアップを作成し、任意の領域に展開します。
# cd ./Program
# cp -p imss.tar imss.tar.org
# tar -xvf imss.tar -C /tmp/imss/
展開後、置き換え対象のファイルを削除しておきます。
# rm -f /tmp/imss/migration70.tz
手順4:
手順2の展開パスに存在する既存の『migration70.tz』ファイルを、上記で入手した新規ファイルに置き換えます。
# cp -p <migtool ディレクトリ>/migration70.tz /tmp/imss/migration70.tz
手順5:
ファイル置換を実施後、/tmp/imss/ を再度『imss.tar』にアーカイブします。
# cd /tmp/imss/
# tar cvf imss.tar ./*
手順6:
手順4で作成した「imss.tar」ファイルを、既存のものと置き換えます。
※置換前には念のために既存ファイルのバックアップをご実施ください。
# cd <インストールモジュール展開ディレクトリ>/Program
# mv imss.tar imss.tar.org
# cp -p /tmp/imss/imss.tar ./
手順7:
"isinst.sh"を実行し、アップグレードインストールを開始します。
# ./isinst.sh
以上で作業は完了です。
■マイグレーションを実施するお客様
以下の手順に従って、実行してください。
手順1:
移行先のマシンににInterScan MSS 7.1 を新規インストールします。
手順2:
上記URLのマイグレーションツールをInterScan MSS 7.0ならびに、7.1にダウンロードし、任意のディレクトリに展開します。
* マイグレーション手順では、migration_tool_70to71.tar.gz のみ使用します。
# midir migtool
# cd migtool
<モジュールをmigtoolに配置します>
migration_toolを展開します。
# gzip -dc migration_tool_70to71.tar.gz | tar xvf -
手順3:
移行元であるInterScan MSS 7.0において、<migration_tool展開ディレクトリ>/migration70/export_tool/に移動し、以下のコマンドを実行して設定をエクスポートします。
# ./export_tool_70.sh -e /tmp/70config
使用方法:
./export_tool_70.sh -e <保存ファイル名>
「Export finished successfully」の応答とプロンプトが戻りましたら、エクスポート完了です。
手順4:
エクスポートしたファイルを移行先のInterScan MSS 7.1 の任意のディレクトリにコピーします。
手順5:
InterScan MSS 7.1インストールプログラムを展開した下記パスに存在する既存の『migration_tool_70to71.tar.gz』を、上記で入手した新規migration_toolに置き換えます。
※置換前には念のために既存ファイルのバックアップを実施してください。
# cd <インストールモジュール展開ディレクトリ>
# mkdir backup
# mv ./Program/migration/migration_tool_70to71.tar.gz ./backup/
# cp -p <migtool ディレクトリ>/migration_tool_70to71.tar.gz ./Program/migration/
手順6:
<migtool ディレクトリ>/migration70/migration_tool/に移動し、以下のコマンドを実行します。
# cd <migtool ディレクトリ>/migration70/migration_tool/
# ./migration_tool_70.sh
手順7:
エクスポートファイルの場所を訊かれますので、手順4で配置した場所をフルパスで入力します。
手順8:
移行前にInterScan MSS 7.1の設定を保存することを推奨するメッセージ、ならびにInterScan MSS 7.0のPostfix設定を移行するかの確認がありますので、内容を確認し、y(yes)かn(no)を入力します。
手順9:
移行されない設定や変更される点の注意書きののち、最終的にインポートを実行するかを確認がありますので、y(yes)を入力します。
手順10:
しばらくお待ちいただき、「Migration finished successfully」の応答とプロンプトが戻りましたら、インポート完了です。
以上で作業は完了です。
■寄せられる質問
Q. アップグレード(マイグレーション)に失敗しました。対処方法を教えてください。
A. この度はご不便をおかけして申し訳ございません。既に確認されている問題かどうかを判別するために、お手数ですが弊社サポートセンターまでお問い合わせください。