CAS は後継サービス V1ECS の提供開始に伴い「2027年12月31日(金)」にサポートを終了することとなりました。
詳細は上記サポート情報をご確認ください。
■2025年8月28日追記
「2027年3月31日(水)」をサポート終了日としてご案内しておりましたが、「2027年12月31日(金)」に変更になりました。
概要
V1ECSは、トレンドマイクロのセキュリティソリューション「Trend Vision One」(以下、Vision One)の一機能であるメールソリューションサービスです。
V1 ECSでは CAS のメールセキュリティ/クラウドアプリケーションセキュリティの機能を Vision One上に統合し、CAS の各種設定を「Cloud Email and Collaboration Protection」にアップデートする機能を提供いたします。
これにより、CAS をご利用のお客様はV1ECSの「Cloud Email and Collaboration Protection」へのアップデートが可能となり、アップデートをおこなった時点での CASのライセンス有効期限まで無償でV1ECSをご利用いただけます。
なお、これ以降特記事項がない限り本記事内におけるV1ECSは「Cloud Email and Collaboration Protection」を指すものとします。
アップデート機能をご利用いただけるお客様に関する留意事項
- CASのライセンスをトレンドマイクロよりTrend Micro SaaS Subscription License(TSSL)またはTrend Micro 運用受託ライセンス(以下、TMOL)にて購入いただいているお客様向けの機能となります。
弊社販売SaaSパートナー様経由等で、Trend Micro マネージド事業者ライセンス(MSPL)でご購入いただいている場合は、恐れ入りますがご利用いただくことはできません。
V1ECS へのアップデート後は、アップデート元の CAS ライセンスに応じて、下記のCreditsが付与されます。
| アップデート元のCASライセンス | 付与Credits数 |
| CAS Standard | 25 * シート数 |
| CAS Standard with XDR Add-on | 30 * シート数 |
ただし、アップデート元の CAS で仮想アナライザにより URL を分析する URL サンドボックスを有効化している場合、V1ECS へアップデート後に使用されるクレジットは上記「付与Credits数」に「25 * シート数」を足した数になります。
例)URL サンドボックス を有効化していた CAS Standard ユーザ(シート数:100)が移行した場合
付与される Credits 数は 25 * 100 で「2500」となる。
しかし、V1ECS へアップデート後に使用される(V1ECS 機能に割り当てられる)Credits 数は 50 * 100 で「5000」となる。
この場合の Credits 不足は製品仕様のためそのままご利用いただけます。また、V1ECS の動作にも影響はございません。
必要な Credits 数の不足に関してはこちらをご確認ください。
アップデートの詳細は後述の内容をご確認ください。
CASからV1ECSへのアップデート作業を実施いただく前に、以下の注意事項を必ずご確認ください。
- アップデート作業を実施し、V1ECSへのアップデートが完了した後は、CASの管理コンソールにログインすることはできません(アップデート作業の切り戻しを実施することはできません)。
- V1ECSへのアップデートを行う過程で、Vision Oneプラットフォームのアップデートが必要になります。
- Vision Oneプラットフォームのアップデートを実施すると、それまで使用していたCLPアカウント名をVision One管理コンソールへのサインインに使用することはできなくなります。
- 2024年1月15日の実装時点で一部機能が V1ECS のコンソールで使用できないため、 こちら で対象機能について記載しておりますのでご確認ください。
CASからV1ECSへのアップデートには、「CAS管理コンソールに表示されるバナーからのアップデート」と「Vision One管理コンソールからのアップデート」の2つの方法があります。
ここでは、それぞれの手順を説明します。
- CAS管理コンソールに表示されるバナーからのV1ECSへのアップデート手順
- Vision One管理コンソールからのV1ECSへのアップデート手順
- CAS 管理者アカウントのVision Oneユーザアカウントへの移行手順
1.CAS管理コンソールに表示されるバナーからのV1ECSへのアップデート手順
1.1.CAS管理コンソール上のバナーをクリック
CAS管理コンソール上部に表示される青色のバナー内のボタンをクリックします。
ボタンをクリックすると、Vision Oneの画面に遷移します。
これ以降の手順は、お客様の環境が以下のどのパターンに該当するかによって異なります。バナー表示についても、お客様環境のパターンによってそれぞれ表示内容が異なります。
- Vision Oneをご利用いただいている、かつ、Vision OneのProduct InstanceにてCASを接続されている(以下、パターン1)
バナー:「Cloud App Security から Cloud Email and Collaboration Protection にアップデートし、Trend Vision One Email and Collaboration Security の一元化された機能をご利用ください。[Cloud App Securityをアップデート] 」
- CASとVision Oneをご利用いただいているが、Vision OneとCASを接続されていない(以下、パターン2)
バナー:「Cloud App Security を Trend Vision One に接続して、攻撃対象領域リスクを診断し、強力な検出と対応機能を活用します。[Trend Vision Oneに接続] 」
- CASのみをご利用いただいている(Vision Oneをご利用いただいていない)(以下、パターン3)
バナー:「こちらのサービスは2025年12月29日をもって更新販売を終了します。サイバーセキュリティプラットフォーム Trend Vision One から提供される後継サービスへのアップグレードをお願いします。[Trend Vision Oneに移動] 」
- パターン1に該当するお客様で、Vision Oneプラットフォームのアップデートが行われていない場合は「1.2」の手順をご参照ください。
- パターン1に該当するお客様で、Vision Oneプラットフォームのアップデートが行われている場合は「1.3」の手順をご参照ください。
- パターン2に該当するお客様は「2.2」以降の手順をご参照ください。
- パターン3に該当するお客様は、移行後の Trend Vision One 環境のプライマリユーザアカウント(マスター管理者アカウント)として利用するためのメールアドレスをご準備の上、以下の手順「1-1」をご参照ください。
[1-1]【パターン3】 Vision One コンソールにアクセスして、今すぐセットアップをクリックします。
[1-2]【パターン3】他のSaaSサービスを選択します。
[1-3]【パターン3】「プライマリユーザアカウントでライセンスをアクティベートする」では CAS で作成したアカウントを入力し、続行をクリックします。
[1-4] 【パターン3】パスワード入力を入力してサインインをクリックします。
[1-5]【パターン3】「有効化しています...」の画面が表示されます。
[1-6]【パターン3】「Assign the Primary User Account email address」画面で CAS 登録時に使用したメールアドレスとは異なるメールアドレスを設定し、「Verify Email」をクリックします。
[1-7]【パターン3】「Verify Email Address」画面で、メールアドレス宛に届いた検証コードを verification code を入力して「Submit」をクリックします。
[1-8]【パターン3】「Password Update」画面で新しいパスワードを入力して、「Reset Password」をクリックします。
[1-9]【パターン3】 Vision Oneのログイン画面で設定したメールアドレスとパスワードを入力し「続行」をクリックします。
[1-10]【パターン3】「Data Center Region」画面で「Provision Console」をクリックします。
[1-11]【パターン3】Vision One コンソールへログイン後、Administration - License Information に「Trend Micro Cloud App Security」が登録されていることを確認します。
以降は「2.Vision One管理コンソールからのV1ECSへのアップデート手順」の「2.1.Cloud Email and Collaboration Protectionへアクセス」を行ってください。
1.2.【パターン1】(Vision Oneプラットフォームのアップデートが行われていない場合)「Trend Vision Oneのアップデート」をクリックしてVision Oneプラットフォームのアップデートを実施
Vision Oneプラットフォームのアップデート手順については、こちらの製品Q&Aの手順3~10をご参照ください。
Vision Oneプラットフォームのアップデートが完了した後の手順は「Vision One管理コンソールからのV1ECSへのアップデート手順」の2.7.以降の手順と同様となりますので、そちらをご参照ください。
1.3.【パターン1】(Vision Oneプラットフォームのアップデートが行われている場合)「Cloud Email and Collaboration Protectionへのアップデート」をクリック
「Cloud Email and Collaboration Protectionへのアップデート」をクリックした後の手順は「Vision One管理コンソールからのV1ECSへのアップデート手順」の2.9.以降の手順と同様となりますので、そちらをご参照ください。
2.Vision One管理コンソールからのV1ECSへのアップデート手順
2.1.Cloud Email and Collaboration Protectionへアクセス
Vision One管理コンソールにサインインし、[Email and Collaboration Security Operations] > [Cloud Email and Collaboration] の順にクリックします。
2.2.「Trend Micro Cloud App Securityの接続」をクリック
2.3.「製品」に「Trend Micro Cloud App Security」と表示されていることを確認し、「保存」をクリック
2.4.Service Management - Product Connectorの「Cloud App Security」の接続ステータスが「接続済み」となることを確認
2.3の手順実施後に Service Management - Product Connectorの画面に遷移し、「Cloud App Security」の接続ステータスが「準備中または登録保留中」と表示されます。
しばらく(1~2分程度)待った後に画面を更新し、接続ステータスが「接続済み YYYY-MM-DD hh:mm:ss」となることを確認します。
2.5.Cloud Email and Collaboration Protectionへアクセス
[Email and Collaboration Security Operations] > [Cloud Email and Collaboration Protection] の順にクリックします。
2.6.「Trend Vision Oneのアップデート」をクリックしてVision Oneプラットフォームのアップデートを実施
Vision Oneプラットフォームのアップデート手順については、こちらの製品Q&Aの手順3~10をご参照ください。
Vision Oneプラットフォームのアップデートが完了したら、次(2.7)の手順に進みます。
2.7.Cloud Email and Collaboration Protectionへアクセス
[Email and Collaboration Security Operations] > [Cloud Email and Collaboration Protection] > 配下のメニュー(どれでも可)の順にクリックします。
2.8.「Cloud Email and Collaboration Protectionへのアップデート」をクリック
2.9.チェックボックスにチェックを入れた上で「アップデートに同意する」をクリック
使用許諾契約書、プライバシーポリシー、データ収集についての内容を確認し、チェックボックスにチェックを入れた上で「アップデートに同意する」をクリックします。
2.10.チェックボックスにチェックを入れた上で「アップデートを開始」をクリック
V1ECSへのアップデートに関する通知内容を確認し、チェックボックスにチェックを入れた上で「アップデートを開始」をクリックします。
「アップデートを開始」をクリックした後に、V1ECSへのアップデートをキャンセルすることやCASへの切り戻しを行うことはできませんので、ご注意ください。
2.11.Product Instanceの「Cloud Email and Collaboration Protection」の接続ステータスが「接続済み」となることを確認
※アップデートを開始後にProduct Instanceの画面に遷移し、「Cloud Email and Collaboration Protection」の接続ステータスが「アップデート」と表示されます。
しばらく(1~2分程度)待った後に、接続ステータスが「接続済み」となることを確認します。
以上で、CASからV1ECSへのアップデートは完了です。
続いて、CAS管理コンソールにて作成されていた管理者アカウントをVision Oneのユーザアカウントに移行する手順を説明します。
3.CAS 管理者アカウントのVision Oneユーザアカウントへの移行手順
- 移行対象の管理者アカウントでCAS管理コンソールにログインします。
- アカウント更新に関するメッセージが表示されるため「続行」をクリックします。
- パスワード更新の画面で新しいパスワードを作成「パスワードをリセット」をクリックします。
- パスワード更新が成功したことを確認します。
- Trend Vision Oneコンソールに直接ログインして、ログインできることを確認します。
正常にVision One管理コンソールにサインインすることを確認できたら、CAS 管理者アカウントのVision Oneユーザアカウントへの移行は完了です。
移行対象の管理者アカウントが複数存在する場合は、移行対象アカウントごとに本手順を実施してください。
Q1.ログやレポートの情報もV1ECSにアップデートされますか。
はい、各種ログやレポートもV1ECSにアップデートされます。
Q2.CAS から V1ECS へのアップデートに伴い、ポリシー等の再設定は必要ですか。
いいえ、製品側の設定は移行されるため、Microsoft 365 など保護するサービス側の設定も含め、特に再設定の必要はございません。
Q3.CAS から V1ECSへのアップデート作業中に何らかのユーザ影響はありますか。
いいえ、V1ECSへのアップデート作業中のユーザ影響はございません。
Q4.V1ECSアップデート機能の実行によってエラーが発生いたしましたが、エラーの意味と対処方法がわかりません。
表示されたエラーの画面キャプチャを取得いただき、サポート窓口までお問い合わせください。その際は、Trend Vision One コンソールの[Administration] > [License Information]に記載の”ビジネスID:"もお知らせください。ビジネスIDの確認方法はこちらをご参照ください。
