はじめに
「オンプレミスサーバ移行ツール」は Trend Micro Apex One(以下、Apex One) ウイルスバスター コーポレートエディション(以下、Corp.)またはウイルスバスター ビジネスセキュリティ(以下、Biz)からウイルスバスター ビジネスセキュリティサービス(以下、VBBSS)へ移行するツールです。
本ツールを実行するとVBBSSの管理コンソールにApex One/Corp./Bizのサーバとエージェントの設定を移行し、同時にエンドポイントにインストールされているApex One/Corp./Biz用エージェントをアンインストールしてからVBBSS用エージェントを新規インストールします。
- 本ツールのサポート対象OS
Windows 11/10およびWindows Server 2022/2019/2016
上記以外のOSにApex One/Corp./Bizエージェントがインストールされている場合は本ツールを利用できません。
ツールを実行した場合、Apex One/Corp./Bizエージェントはアンインストールされますが、VBBSSエージェントのインストールに失敗しコンピュータが保護されていない状態になる場合があります。また、上記以外のOSは移行後にサポート対象外となります。
上記以外のOSにインストールされている Apex One/Corp./Biz エージェントにつきましては、ツール実行前にアンインストールするか、別のサーバへ移行してからツールを実行してください。 - 移行に失敗した場合は、手動での作業が必要となります。
- サポートセンターへのお問い合わせ
本ツールに関しましては、VBBSSの購入元のお問い合わせ窓口までお問い合わせください。 - ビジネスセキュリティ 10.0 SP1 より「セキュリティクライアント」から「セキュリティエージェント」に名称を変更いたしました。
手順
事前準備
- Apex One/Corp./Bizサーバがインストールされているコンピュータの所在確認
ツールはApex One/Corp./Bizサーバがインストールされているコンピュータ上で管理者権限にて実行する必要があります。 なお、Apex One/Corp./Bizサーバを複数のコンピュータへインストールされている場合もありますのでご注意ください。 - Apex One/Corp./Biz管理コンソールへのログイン確認
本ツールを実行するにはApex One/Corp./Biz管理コンソールのログインパスワードが必要となります。
パスワードを忘れた場合、Apex One/Corp.はこちら、Bizはこちらをご確認ください。 - Apex One/Corp./Bizで管理しているエージェント数の確認
Apex One/Corp./Bizの管理コンソールにログインし、登録されているエージェント数をご確認ください。管理コンソールに登録されているエージェント数と同数以上のVBBSSライセンスを事前購入いただかないとツールは実行できません。 使用していないデバイスが管理コンソール画面に表示されている場合、Apex Oneはこちら、 Bizはこちらの方法で削除してください。 - Apex One/Corp./Bizエージェントがオンラインであることの確認
オフラインの場合は、こちら をご確認ください。 - Apex One/Corp./Bizエージェントがインストールされているコンピュータの空き容量確認
最低でも800MB以上の空き容量が必要です。 - VBBSSのライセンス購入
現在Apex One/Corp./Bizで利用中のライセンス数と同数以上と購入いただかないと実行できません。 - VBBSSのユーザ登録、アカウント作成
登録手順は、こちら をご確認ください。 - VBBSS管理コンソールへのログイン確認
管理コンソールへのログイン方法は、こちら をご確認ください。 - Apex One/Corp.から移行できるポリシーの確認
Apex One/Corp.において本ツールを実行する場合は、Apex One/Corp.から移行できるポリシーについて、VBBSSのオンラインヘルプをご確認ください。
- VBBSSのWeb管理コンソールを開き、[管理]>[ツール]を開き、「オンプレミスサーバ移行ツール」から [ツールのダウンロード]をクリックします。
※ツールは7日間有効です。
- ダウンロードしたツールを Apex One/Corp./Biz サーバコンピュータ上にコピーします。
- On-Premises Server Migration Tool.exe を実行します。
- [NEXT] をクリックします。
- Apex One/Corp./Biz の管理コンソールのパスワードを入力し、[NEXT]をクリックします。
- 「I want to proceed to migration」にチェックを入れ、[Migrate]をクリックします。
- マイグレーションが実施されます。
- 「Migration Complete」の画面で[Finish]をクリックします。
- Web管理コンソール上で以下のように表示されます。
※ Apex One/Corp.ではグループが階層化できますが、VBBSSでは階層化できませんので、画像のように階層毎にグループが作成されます。
設定の移行終了後、順次、VBBSS用のエージェントプログラムが配信され、バックグラウンドでエージェントプログラムがアップデートされます。
- Apex One/Corp./Bizで管理していたエージェントが全てVBBSSの管理コンソールに表示されているか確認してください。
なお、移行完了にはある程度の時間がかかります。移行されていないエージェントがある場合は、
対象のコンピュータの電源が入っている事やエージェントがオンラインである事を確認してください。
上記確認後、時間が経っても移行されない場合はサポートセンターへお問合せください。
FAQ
- 日本語版はありますか?
英語版のみです。 - 移行可能なBizのバージョンは?
10.0/10.0 SP1 です。 - VBBSSへ移行できない設定はなんですか?
以下「制限事項」内の「・移行できない設定」をご参照ください。 - VBBSSはオフライン環境で利用できますか?
利用できません。 - ツール実行時に起動していないコンピュータはどうなりますか?
次回コンピュータの起動時にVBBSSエージェントへの移行が実施されます。 - ツール実行時にApex One/Corp./Bizエージェントがオフラインだった場合どうなりますか?
次回オンラインになった際にVBBSSエージェントへの移行が実施されます - ツールの再実行は可能ですか?
ツールの移行が一度成功すると、ツールは再実行できません。移行できなかったエージェントは手動で入れ替えてください。 - Corp./Bizで利用していないライセンスがある場合もVBBSSで同数購入必要ですか?
ツール実行時に最低限必要なライセンス数はApex One/Corp./Biz管理コンソールで管理されているエージェント数です。 - Mac版で利用できますか?
Mac版には利用できません、別途手動で移行してください。 - ダウンロードしたツールは削除しても問題ありませんか?
問題ありません。 - Apex One/Corp./Bizサーバはアンインストールして問題ありませんか?
移行が完了しており、且つApex One/Corp./Biz管理コンソールにエージェントが登録されていなければアンインストールして問題ありません。 - ツールのダウンロード後、有効期限の7日を過ぎた場合、どうすればいいですか?
ダウンロードしたツールを一度削除のうえ、再度VBBSS管理コンソールからツールをダウンロードして実行してください。 - 移行するエージェントを指定することができますか?
ツール自体には移行するエージェントの指定をする機能はございませんが、段階的に移行を実施する方法はございます。
※Apex One/Corp./Biz Web管理コンソールの、グループ単位での配信制御が可能です。端末個別の配信制限は出来かねますのでご了承ください。
ツールを実行すると、VBBSS のインストーラは Apex One/Corp./Biz のHot Fix 配信形式に変更され、エージェントへ配信されます。
そして Apex One/Corp./Biz エージェントがオンラインの時、オンプレミスのサーバに接続したエージェントが、順にVBBSS への移行が実施されます。
したがって、移行対象の端末の電源を入れる時間をずらす、もしくは以下Q&A に記載の「自動でのビルドのバージョンアップ、HotFix、Critical Patch、Service Packを無効にする」等で段階的に移行を実施することが可能となります。
バージョンアップをビジネスセキュリティエージェントへ段階的に適用する方法
制限事項
以下は「オンプレミスサーバ移行ツール」の制限事項になります。
- アップグレードが完了するまで VBBSS はセキュリティ エージェントを管理できません。
- すべてのエージェントの移行が完全に完了したことを確認するまで、Apex One/Corp./Biz 側のネットワークや設定は変更しないようにしてください。またサーバのアンインストールも実施をお待ちください。
- マイグレーション後には、ドライバの更新のため、OSの再起動が要求される場合があります。
- マイグレーション後、引き続き最新バージョンへのアップグレードが実施されます。
- マイグレーション前後の製品の違いにより、「URLのフィルタ」のカテゴリ内容に差があるため一部のカテゴリが無効の状態となります。改めてVBBSS側にて設定を実施ください。
- Apex One/Corp./Bizで設定が有効であっても、VBBSS側のランサムウェア対策の設定で「不正なファイル暗号化や変更から文書を保護」が有効になっていないと「不審なプログラムによって変更されたファイルを自動的にバックアップして復元」の設定が有効になりません。
- Mac 用のエージェントは移行されないためVBBSS側で再インストールの必要があります。
- 移行中は対象コンピュータにセキュリティが提供されていませんので、不審なファイルの取り扱いにはご注意ください。
- VBBSSには承認済みURL/ブロック対象URL/信頼するプログラム/機械学習機能の除外設定リストへの登録限度数があります。
- Apex One/Corp.においてエージェント側でファイアウォールや高度な保護サービスの起動を無効にしていた場合、グループポリシーで設定が有効になっていても、サービスは起動しませんでした。しかしながら、VBBSSでは該当の設定はございませんので、グループポリシーでファイアウォールが有効になっている場合は、サーバ端末でもこれらのサービスが有効になります。
- 移行できない設定
この機能では以下の設定は移行されません。
- レポートの設定と過去のレポート
- 通知設定および過去の通知
- 各種検出等のログ
- Corp.プラグインプログラム
- Mac用サーバおよびエージェント
- エンドポイント内のセキュリティ エージェントコンソールの設定
- グローバル設定の除外リスト以外の設定
- VBBSSに存在しない機能 (迷惑メールツールバーなど)
- ファイアウォール ルールおよび除外設定にIPv6で設定されている情報
トラブルシューティング
サポートセンターへお問合せする際には事前にBSPアカウントの作成が必要です。
- 以下のエラーが表示された場合
本ツールは管理者権限で実行してください。
- 以下のエラーが表示された場合
容量不足のコンピュータがあります。最低でも800MB以上の空き容量を確保してください。
- 以下のエラーが表示された場合
Corp./Biz管理コンソールのログインパスワードが正しくないため、ログインパスワードを確認してください。
パスワードを忘れた場合は、こちら をご確認ください。
- 以下のエラーが表示された場合
サービスが起動していない可能性があります。Apex One/Corp./Bizサーバが利用するサービス
「Trend Micro Security Server Master Service」が起動しているか確認してください。
- 以下のエラーが表示された場合
「View all errors」をクリックし、エラーの詳細画面をコピーのうえサポートセンターへお問合せください。
- 以下のエラーが表示された場合
何らかの理由でVBBSSサーバへアクセスできていません。ブラウザからVBBSS管理コンソールへのアクセスが可能かどうかご確認ください。
- 時間が経過してもVBBSS管理コンソールへエージェントが移行されない
対象のコンピュータの電源が入っていることやApex One/Corp./Bizエージェントがオンラインであることを確認してください。
上記に問題が無く、時間が経っても移行されない場合は、ACの準備とBSPアカウントを作成のうえサポートセンターへお問合せください。
その他のエラーメッセージが表示された場合は、その画面コピーを取得のうえサポートセンターへお問合せください。