まず始めに、TMEmS/V1ECSは一般的に次のようにメッセージの配送経路上に配置されます。
- 受信保護 (外部から内部宛)
- 送信者のメールサーバ → TMEmS/V1ECS → ユーザのメールサーバ → メールボックス
- 送信保護 (内部から外部宛)
- メールクライアント → ユーザのメールサーバ → TMEmS/V1ECS → 受信者のメールサーバ
外部から内部ドメイン宛 (管理ドメイン宛) のメッセージは送信者のメールサーバが管理ドメインの MX レコードを参照し、受信保護のメールサーバのホスト (通常 <会社 ID>.in.tmems-jp.trendmicro.com) にメッセージをリレーします。
一方、送信保護が有効な場合、内部から外部宛のメッセージはユーザのメールサーバが自身の配送設定にしたがって送信保護のメールサーバのホスト (通常 <会社 ID>.relay.tmems-jp.trendmicro.com) にメッセージをリレーします。
TMEmS/V1ECS の 受信保護 と 送信保護 のメールサーバには以下の制限が設けられており、受信保護と送信保護で一部仕様が異なります。
上記制限を踏まえ、受信保護 と 送信保護 のメールサーバにおいてメッセージを受信する基本的な条件は以下となります。
受信保護のメールサーバ
受信保護のメールサーバがメッセージを受信するには、メッセージは以下の条件を満たしている必要があります。
- 送信者が null である、または送信者のドメインが FQDN で DNS に公開されている (DNS 公開の有無 )
- 受信者のドメインが管理ドメインである (リレー制限)
- メッセージサイズが 150 MB 以下である (メッセージサイズの制限)
- 受信者数が 1000 以下である (受信者数の制限)
- ホップ数が 26 以下である (ホップ数の制限)
- 接続元IPアドレスと受信者が流量制限に抵触しない (流量制限)
上記条件をすべて満たしていたとしても、ユーザの設定状況に応じて受信者フィルタや 送信者フィルタ、IPレピュテーション、TLS チェック などにより ステージ1 のタイミングでメッセージの受信が拒否される可能性があります。
送信保護のメールサーバ
送信保護のメールサーバがメッセージを受信するには、メッセージは以下の条件を満たしている必要があります。