なお、一般的な RDBMS では、レコードを削除(DELETE)しただけではディスク領域は解放されません。データベースよって一度確保された領域を解放するためには、別途、データベース側で「データベースの圧縮(未使用領域の解放)」作業を行う必要があります。
1.【復旧モデルの確認】(SQL Serverをご利用の場合)
SQL Serverで「完全」または「一括ログ」復旧モデルをご利用の場合、トランザクションログのバックアップ・切り捨てをお客様ご自身で実施いただく必要があります。トランザクションログ (.ldf) のサイズが肥大化している場合は、トランザクションログの切り捨てを行ってください。
ディスクの空き容量がなくトランザクションログのバックアップが困難な場合や、定期的なトランザクションログのメンテナンスの予定がない場合、および状況が不明な場合は、復旧モデルを「単純」に変更してください。
- DSMのサービスを停止します。(参考:Deep Security Manager/Deep Security Agentサービスの再起動/開始/停止方法 )
- SQL Server Management Studio (SSMS)を起動し、該当のSQL Serverに接続します。
- SSMSの画面左側にある「オブジェクトエクスプローラー」で [データベース] を展開し、DSMが使用しているデータベース名を右クリック→[プロパティ] を開きます。
※画面の一例 (データベース名が「dsm」の場合)
- 「オプション」欄をクリックし、「復旧モデル」を「単純」に変更し、[OK]ボタンを押して変更を反映させます。
- しばらくお待ちいただき、トランザクションログのサイズの推移をご確認ください。
- ディスクに十分な空き容量ができた場合は、DSMのサービスを起動して様子をご覧ください。
まだ十分な空き容量が確保できない場合は、次の手順に進みます。
そのほかの参考情報:
SQL Server の復旧モデルについて
復旧モデル (SQL Server) ※Microsoft社のサイトに移動します
満杯になったトランザクション ログのトラブルシューティング (SQL Server エラー 9002) ※Microsoft社のサイトに移動します
2.【データベースの圧縮(未使用領域の解放)】
本手順では SQL Server を利用されている環境を例にしています。
SQL Serverは、SQL Server Management Studioを使用して UI上の操作からデータベースの圧縮を行う方法が用意されていますが、その他のデータベースは、コンソール上で SHRINKコマンド(Oracle DB) や VACUUMコマンド(PostgreSQL) を実行いただく必要があります。
「データベースの圧縮」は、データベース側の一般的な保守作業のため、SQL Server以外での詳細な手順については、ご利用のデータベースのベンダーへ直接お問合せください。
なお、データベースの圧縮によってデータベースのサイズが小さくなった以降も問題が続く場合は、Deep Security Managerサービスの再起動もお試しください。
- Deep Security Managerサービスを停止します。
- 下記のマイクロソフト社のサイトから、SQL Server Management Studio をダウンロードし、SQLサーバがインストールされているマシンにインストールします。
- SQL Server Management Studio (SSMS) のダウンロード
※マイクロソフト社のサイトへ移動します
- SQL Server Management Studio (SSMS) のダウンロード
- SQL Server Management Studio を開きます。
- 画面左、[オブジェクトエクスプローラ] で [データベース] から Deep Security Manager で利用しているデータベースを選択します。
- 右クリックで [タスク] [圧縮] [データベース] を選択します。
- データベースの圧縮を行います。
- 画面左、[オブジェクトエクスプローラ] で [データベース] から Deep Security Manager で利用しているデータベースを選択します。
- 右クリックで [タスク] [圧縮] [ファイル] を選択します。(手順3 で選択したデータベースの下)
- ファイルの圧縮を行います。
- Deep Security Managerサービスを開始します。
事象が再発することを回避するため、作業後は 管理コンソール > [管理] > [システム設定] > [ストレージ] からイベントのデータ削除間隔を調整してください。
【イベントのデータ削除】
- コマンドプロンプトを開きます。
- Deep Security Manager インストールディレクトリに移動します。
Windowsの場合: C:\Program Files\Trend Micro\Deep Security Manager
Linux版の場合: /opt/dsm - 下記削除コマンドを実行します。
(コマンド実行時、Deep Security Managerサービスが自動的に再起動します。)dsm_c -action resetevents -type [パラメータ]
all: 不正プログラム検索、WEBレピュテーション、ファイアウォール、侵入防御、変更監視、ログ監視のイベントが削除されます。
am : 不正プログラム検索のイベントが削除されます。
wrs: WEBレピュテーションのイベントが削除されます。
fw : ファイアウォールのイベントが削除されます。
dpi: 侵入防御のイベントが削除さます。
im : 変更監視のイベントが削除されます。
li : ログ監視のイベントが削除されます。
例) dsm_c -action resetevents -type am変更監視のイベントを削除した場合、全てのコンピュータにてベースラインの再構築を実施する必要があります。
- 【データベースの圧縮(未使用領域の解放)】の手順を行います。
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Welcome Page(DS/C1WS)で機能概要や、事前準備から運用開始までに必要なステップ、運用のコツをぜひご確認ください!